クリスチャン・マクブライド×クエストラヴの超弩級のグルーヴにシビれる。
Christian McBride x Questlove’s super-dreadnought groove is shivery.
The Philadelphia Experiment / 2004
Drums – Ahmir Thompson
Electric Bass, Acoustic Bass – Christian McBride
Electric Piano, Piano, Organ – Uri Caine
Electric Guitar – Pat Martino (Tracks: 1, 2, 4)
Trumpet – John Swana (Tracks: 1, 5)
Cello, Arranged By – Larry Gold (Tracks: 10)
Handclaps, Effects – Aaron Luis Levinson (Tracks: 2, 9)
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JazzDog’s Rating ☆☆☆☆
Degree of
Thrilling Sounds / スリリング度 ☆☆
Feel good / ご機嫌度 ☆☆☆
Relaxing / まったり度 ☆☆☆
R&B feeling / ソウル度 ☆☆☆
Funky / ファンク度 ☆
Groove / グルーヴ度 ☆☆☆
Affinity / ジャズ初級者度 ☆☆☆
Stylish cover arts / ジャケ買い度 ☆☆
きのうまでは北欧のジャズを越境するような音楽を続けたので、
本日は、またアメリカに帰って負けじとこちらの越境組(?)を紹介。
3月の頭には “ ザ・シカゴ・エクスペリメント ” を紹介したけど、
きょうの “ ザ・フィラデルフィア・エクスペリメント ” の方が時代的に断然早い。
こちらも、フィラデルフィアに縁ある人脈でのセッション・アルバム。
こちらは、まさにジャンルや世代を超えて集まったメンツだ。
まずは中心となっているピアノ・トリオが、
前衛ジャズ・ピアニスト ユリ・ケインに、
ベースが大物クリスチャン・マクブライド、
そしてドラマーが生音HIPHOPバンドの代表と謳われる “ The Roots ” のクエストラヴことアーミ・トンプソン。
そこにゲストで、ギターの大物パット・マルティー。
トランペットのベテラン、ジョン・スワナ。
同じく “ The Roots ” のメンバーで、クラシックからHIPHOPまで縦横無尽なチェリスト、ラリー・ゴールドが参加している。
リミックスやプロデュースもフィラデルフィア人脈で固めているらしい。
ジャンル分けは難しいけど、なかなかご機嫌なサウンドが終始続く。
なんせ中心のトリオがすばらしい。
特にマクブライド&クエストラヴのタイトかつディープなグルーヴが続くのだ。
3曲目 “ Lesson4 ” では、なんとクエストラヴが4ビートを叩いてる。
高校の同級生であるマクブライドは、クエストラヴに
「おまえ、まだスイング叩けたのか!」なんて言ったそう。
(出展、至宝のジャズ・ドラムを聴け! 問答無用の名演ディスク・ガイド200より)
タイトルのLesson4は、4ビートのレッスンというシャレかもしれない。
HIPHOPやR&Bやブルース・フィーリング溢れるナンバーが続く。
サン・ラ、マーヴィン・ゲイなど縁あるミュージシャンの楽曲、そしてフィラデルフィアの音楽界のパトロン的存在だったグローバー・ワシントン・ジュニアに捧げられたラストもみごと。
世代やジャンルを超えて、こんなセッションが成り立つフィラデルフィア。
音楽的に豊かな文化の育ってる街なんだな。