メンバー全員の技量と想像力が遺憾なく発揮されたライブ盤の傑作!
A masterpiece of a live recording, in which the skill and imagination of all the members is fully displayed!
Walter Smith III / Live in Paris / 2009
Tenor Saxophone – Walter Smith III
Trumpet – Ambrose Akinmusire
Bass – Matt Brewer
Drums – Marcus Gilmore
Piano – Aaron Goldberg
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JazzDog’s Rating ☆☆☆☆
Degree of
Contemporary / コンテンポラリー度 ☆☆☆
Thrilling Sounds / スリリング度 ☆☆☆
Dramatic / ドラマチック度 ☆☆
Elegance / エレガント度 ☆☆☆
Advance / アドバンス度 ☆☆☆
Feel good / ご機嫌度 ☆☆☆
Groove / グルーヴ度 ☆☆☆
Stylish cover arts / ジャケ買い度 ☆☆☆
きょうもウォルター・スミス3世の未紹介アルバムを。
2009年のライブ盤。まずメンバーがいい。
トランペットにアンブローズ・アキンムシーレ。
ベースのマット・ブリューワー。
ドラムがマーカス・ギルモア。
ピアノにアーロン・ゴールドバーグという布陣。
ウォルター・スミスの無伴奏での圧巻のソロからのオープニング、いきなり期待高まる。
まだ、荒削りな側面を感じさせるアキンムシーレのソロもいい感じ。
ゴールドバーグのバッキング、そしてソロも普通じゃない。
ブリューワー&ギルモアのリズムもアグレッシヴだ。
後半のスミスの片言で喋りまくる人みたいなソロもおもしろいし、
それに反応するギルモアがぶっ飛んでる。
2曲目は、いきなりブリューワーのベースソロが聴かせる。
3曲目以降も、いっこうにたれることなく熱い演奏は続く。
ベニー・ゴルソン、サム・リヴァースのカヴァーでは、
追っかけるテーマ展開、全員の掛け合いというか絡みがたのしい。
ソロにアンサンブルに聴きどころ満載だ。
メンバー全員が高度な技を持っていることは確かだけど、
特にゴールドバーグの個性が全体のサウンドを非凡なものにしている気がする。
それにしても、ウォルター・スミスのサックスの音色、
そしては破綻のないテクニックは素晴らしい。
彼のソロが始まった途端に、温かなスポットライトに音像が浮かび上がるような、
そんな感触が堪らない。
メンバー全員の技量と想像力が高度にバランスを保ったライブ盤の傑作。