あらゆる要素をのみ込んだUKミックスチャー・ジャズの神髄!
The essence of UK Mixture Jazz, which embraces all the elements!
Ill Considered / Liminal Space / 2021
Bass – Liran Donin, Leon Brichard
Guimbri – Liran Donin
Drums – Emre Ramazanoglu
Flute – Tamar Osborn
Percussion – Ollie Savill
Saxophone – Kaidi Akinnibi
Saxophone, Clarinet, Bass Clarinet – Idris Rahman
Trumpet – Robin Hopcraft
Tuba – Theon Cross
Tabla – Sarathy Korwar
Vibraphone – Ralph Wyld
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JazzDog’s Rating ☆☆☆☆☆
Degree of
Thrilling Sounds / スリリング度 ☆☆☆
Dramatic / ドラマチック度 ☆☆☆
Ensemble / アンサンブル度 ☆☆☆
Ambient / アンビエント度 ☆☆☆
Spiritual / スピリチュアル度 ☆☆☆
Individual Style / 個性的なスタイル ☆☆☆
Funky / ファンク度 ☆☆☆
Groove / グルーヴ度 ☆☆☆
Stylish cover arts / ジャケ買い度 ☆☆☆
きょうも、UKジャズの最重要人物、サンズ・オブ・ケメットのメンバーとしても注目を浴びるチューバ奏者テオン・クロスの参加アルバムから。
これは“ Ill Considered ” 2021年リリース・アルバム。
“ イル・コンシダード ” は、サウス・ロンドンのアフロ・ファンク・ジャズ・バンド。
バングラデュ系のサックス奏者のアイドリス・ラーマンとドラマーのエムレ・ラマザノグルが中心となっていて、ラマザノグルは、サウンド・エンジニアとしても有名で、ノエル・ギャラガー、シャキーラ、カイリー・ミノーグ、リチャード・アシュクロフトなどなどのレコーディッグに携わってきた強者だ。
これまでの作品では、通奏低音のうえにでサックスが咆哮するような、
アフロ・ファンクというよりダーク・スピリチュアルといった雰囲気が強かったけど、
この作品では、テオン・クロス他多くのゲストを招き極彩色のグルーヴを繰り広げてる。
オープニングからヤバイよこれ!という空気。
呪術的なベースラインに美しいホーンが絡み、
そこへラマザノグルのドラムが絶妙にグルーヴする。
やがて熱く盛りあがるサックスのソロ、ホーンの咆哮、怒濤の展開、堪らん!
こんな調子で、どの曲も熱い。
しかも一本調子ではなく万華鏡のように移り変わる色彩、ドラグジー。
アフリカンな要素だけでなく、インド、カリビアン、アラブ、ファンク、ヒップホップ、
あらゆる要素をのみ込んだUKミックスチャー・ジャズの神髄がここにある。
暑い夏にピッタリの狂おしいほどに熱い音楽。
エアコンをキンキンに効かせて(あ、電力削減でしたね)お楽しみください。