マルティーノ、初期黄金期の始まりをつげる1枚!
This is one of the first albums from Martino’s early years, marking the beginning of his golden era!
Pat Martino / Footprients / 1975
Guitar – Pat Martino
Guitar– Bobby Rose
Bass – Richard Davis
Drums – Billy Higgins
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Degree of
Thrilling Sounds / スリリング度 ☆☆☆
Feel good / ご機嫌度 ☆☆☆
Lyrical / リリカル度 ☆☆☆
Romantic / ロマンティック度 ☆☆☆
Swingy / スウィング度 ☆☆☆
Groove / グルーヴ度 ☆☆☆
Stylish cover arts / ジャケ買い度 ☆☆☆
≪ レジェンダリー・シリーズ ≫ パット・マルティーノの巻、No.003は、これ “ Footprints ” 。
もともと1972年の“The Visit”という作品だけど、レーベル移籍と共に“ Footprints ”というタイトルで再版された作品。
「The Visit」のジャケットには、
「インスピレーションをくれたウェス・モンゴメリーに捧げる」と書いてあるとおり、
1曲目“The Visit”のみパット・マルティーノの作品で、あとはモンゴメリーほかの楽曲を収めたマルティーノ流スタンダード集といったところ。
2曲目は、バーブラ・ストライサンドのヒット曲、3曲目はモンゴメリー、
4曲目“Footprints”は、言わずとしれたウェイン・ショーターで、5曲目ジョビン。
6曲目”Alone Together”は、有名スタンダード。
メンバーが、
サイドギターのボビィ・ローズ、ベースにリチャード・デイビス、
そしてドラムが、ビリー・ヒギンスという、ちょっと変わった編成。
とばしまくった内容に驚く。
陳腐な言い方だけどマルティーノ、ノリノリ。
ちょっと音は悪い(録音のせいか?)けどデイビスのベースと
ヒギンスのドラムが、素晴らしいせいもあるのだろう。
一流のギタリストは、みんなそうかもだけど、
パット・マルティーノは、ホント息継ぎなしに弾きまくる。どこまでいくんだい!
じっさい息継ぎの必要はないから弾き続けられるんだけど、
普通のギタリストは、息継ぎみたいにフレーズとフレーズの間にタメが入る。
その瞬間に、次の展開とか考えるのかも知れないけど、達人にはその間さえない。
車の運転を無意識にするようにギターの指板上を指が動いているのかもしれない。
親しみやすい曲ばかりなので、よけいにマルティーノの達人具合が如実に感じられる。
もう、それは鳥のように自由に、サカナのように自由に、
跳(は)ねて跳(と)んで、歌いまくる。
マルティーノの初期の、矢でも鉄砲でも持ってこい!な黄金期(Museレーベル移籍から病に倒れるまで)の始まりをつげる1枚。