コンテンポラリー・ジャズの最先端をいく「お遊び」!
Playing on the Cutting Edge of Contemporary Jazz.
Zhenya Strigalev / Robin Goodie / 2015
Alto Saxophone, Composed By – Zhenya Strigalev
Trumpet – Ambrose Akinmusire
Piano – Taylor Eigsti
Bass Guitar – Tim Lefebvre
Double Bass – Larry Grenadier
Drums – Eric Harland
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JazzDog’s Rating ☆☆☆☆☆
Degree of
Contemporary / コンテンポラリー度 ☆☆☆
Thrilling Sounds / スリリング度 ☆☆☆
Advance / アドバンス度 ☆☆☆
Abstract / アブストラクト度 ☆☆☆
Individual Style / 個性的なスタイル ☆☆☆
Stylish cover arts / ジャケ買い度 ☆☆
きょうは、きのう紹介ロシアのサーシャ・マシンのアルバムに参加していた、
同じくロシア出身でロンドンで活躍するサックス奏者ジェニア・ストリガレフのアルバム。
メンバーが半端ない。
トランペットにアンブローズ・アキンムシーレ。
ピアノはテイラー・アイグスティ。
ベースにラリー・グレナディアとティム・ルフェーヴル。
ドラムにエリック・ハーランドという布陣。
いずれも現代ジャズを代表する面々だ。
ジェニア・ストリガレフが創りだす世界の特徴は、
なにかファニーな空気に満ちている。
冗談みたいな遊びみたいな、そこにトリッキーなことをぶち込んでくる。
初めのうちは、こちらも「何だろ、この音楽 ?!」、
軽いセッションみたいなものかなと首を捻っているんだけど、
それが、だんだん熱を帯びてくる。
それぞれのメンツがどういう風に絡むかを注意深く聴いていると、
おおっ!おおっ〜!と、いつのまにか夢中になっている。
ストリガレフ自身が、全面に出ることをしないけど、
アキンムシーレとの絡みとか曲によっては、めっちゃハジけてる。
全編にわたってハーランドのドラミングが冴えわたってるし、
アイグスティのピアノが流れを作って全体を支える。
このアルバムは、聴けば聴くほど、噛めば噛むほど味の出るスルメ盤。
各自の力量が織りなす奇跡的なバランスの上になりたつ音楽。
コンテンポラリー・ジャズの最先端をいく「お遊び」。
ジェニア・ストリガレフ、ただ者ではない。
各自の音像を確かめられるような爆音で聴きたい。