“アーキテクチャー・オブ・ストームス” ラージ・アンサンブルの新たな台風の目、レミー・ル・ブフ!
“Architecture of Storms” the new typhoon eye of the Large Ensemble, Remy Le Boeuf!
Remy Le Boeuf’s Assembly of Shadows / Architecture of Storms / 2022
Alto Saxophone, Soprano Saxophone, Flute, Alto Flute, Producer, Liner Notes, Engineer – Remy Le Boeuf
Conductor – Geoffrey Robbins
Baritone Saxophone, Bass Clarinet – Carl Maraghi
Bass – Matt Aronoff
Drums – Peter Kronreif
Flute – Anna Webber (Tracks: 5, 7)
Flute, Alto Saxophone – Vito Chiavuzzo
Trumpet – Dave Adewumi, John Lake, Matt Holman (Tracks: 6), Mike Rodriguez(Tracks: 2), Philip Dizack, Seneca Black, Tony Glausi
Tenor Saxophone, Clarinet – John Lowery, Lucas Pino
Tenor Saxophone, Clarinet, Flute, Alto Saxophone – Ben Kono
Tenor Saxophone, Guest [Featured Guest] – Dayna Stephens (Tracks: 4)
Trombone – Eric Miller, Isaac Kaplan, Javier Nero, Jennifer Wharton, Mike Fahie, Natalie Cressman (Tracks: 8), Sam Blakeslee (Tracks: 4)
Piano – Martha Kato (Tracks: 6, 8, 9)
Tambourine – Joe Saylor (Tracks: 9)
Guitar – Alex Goodman
Guitar [Additional Guitar] – Horace Bray (Tracks: 1)
Percussion, Vibraphone – James Shipp (Tracks: 1, 7)
Guest [Featured Guest], Vocals – Julie Easterlin (Tracks: 3)
先週、グラミー賞のノミネートが発表され、
いよいよ年末か!というムードになってきた。
というわけで、
ジャズ関連のミネート作品から、オイラがノーマークだったものを拾ってゆこう。
今日の作品は、レミー・ル・ブフのアセンブリー・オブ・シャドウズというビッグ・バンド。ベスト・ラージ・アンサンブル・アルバム賞のノミニーだ。
ブフは、2019年にリーダー・デビューしたアルト・サックス奏者でありラージ・アンサンブルの作曲者。2019年のデビュー作では、いきなり最優秀器楽作曲賞&と最優秀編曲賞の2部門でノミネートされている(そうか、その部門はノーマークだった)。
あくまでもアコースティックな楽器群による大編成で、繊細かつ大胆な色彩で壮大なストーリーを描いてみせる。
ばりばりコンテンポラリーなサウンドで、ビッグ・バンドというよりはオーケストラという名がふさわしい典型的な現代のラージ・アンサンブル・サウンドだ。
唯一エレクトリックといえるギターもかなり控えめな使い方で、シンセなど一切なし。
それなのに、管だけの組みあわせとは思えない(ヴァイヴも使ってるけど控えめ)多彩な空間を創ってみせる。
こう書くとオーケストラ的と思われるかもしれないけど、
ポストロックな迫力も感じさせる場面も多々ありで新鮮。
なにより、大編成が創りだす迫力と色彩、
そして、ブフ本人の暴れまわるソロが魅力、気持ちよし。
そうそう、デイナ・ステファンズもゲストで1曲吹いている。
2019年デビューであれば、ずっぽりコロナ禍なんで、
ライヴ・ツアーもそれほど出来ていないのかもしれない。
ブフが、世界を騒がせるのはこれからかもね、じつに楽しみ。