レミー・ル・ブフのラージ・アンサンブル・デビュー作品は、森に迷い込んだ少女の幻想的なストーリー。
Remy Le Boeuf’s Large Ensemble debut is a fantastic story of a girl lost in the woods.
Remy Le Boeuf’s Assembly of Shadows / 2019
Alto Saxophone, Soprano Saxophone, Flute, Alto Flute, Producer, Liner Notes – Remy Le Boeuf
Bass – Matt Aronoff
Conductor – Geoffrey Robbins
Drums – Peter Kronreif
Flute – Anna Webber (Tracks: 1, 6)
Flute, Alto Saxophone – Vito Chiavuzzo
Guitar – Alex Goodman
Percussion – James Shipp
Piano – Martha Kato
Tenor Saxophone, Clarinet – Ben Kono, John Lowery
Trombone – Eric Miller, Isaac Kaplan, Jennifer Wharton, Natalie Cressman
Trombone, Overdubbed By – Nick Depinna (Tracks: 2, 4, 7)
Trumpet – John Lake, Matt Holman, Philip Dizack, Tony Glausi
はい、きのうに続いてレミー・ル・ブフをもう1発。
こちらは、なんと昨日のデビュー作 “Light as a Word” と同年にリリースされたラージ・アンサンブル作品。どういうこと ?!
1曲目“Strata”は、慶應大学ライト・ミュージック・ソサエティの委託作品で、この曲の制作を機会にルブーフは、本格的にビッグバンド作品に取り組み始めたということ。
みずみずしくきらめくサウンドに驚く。
端正に紡がれる旋律、躍動感、透明感、あふれる光。
自身がとるソロも美しく表情豊かで、
内省的でやや こじらせ系かと思える昨日のコンボ作品とはうって変わった雰囲気だ。
まさしく水をえた魚のように跳ね回るサウンド。
1曲を除いてオリジナル作品だけど、
オーネット・コールマン作品 “Honeymooners” を手がけているのもおもしろい。
“Assembly of Shadows” とは、↓ のようなストーリー。
女の子が森の中に迷い込み眠りに落ちて、目覚めると木々の影が生きてるかのごとく踊り、彼女を楽しませたり怖がらせたりする。そして木々に導かれるように家路につき眠る。目覚めると、森での出来事は現実だったのか夢だったのかわからないという幻想的なストーリー。
全編にわたってサウンド構築に大きく貢献するピアノの存在も気になるが、
こちらは名古屋出身でNYで活躍するピアニスト加藤真亜沙。
クレジットを見ると、ミックスのコンサルタントとして、
ラージ・アンサンブルの牽引者ダーシー・ジェームス・アーギューも名を連ねている。
いや〜こんな素晴らしい作品、ノーマークだった。
ますます活況を呈するラージ・アンサンブル状況!
たのしいな〜ジャズそして音楽。