60年代生まれのドラマー。
もうひとり、どうしても外せないヒトがいた、このヒト↓
Bill Stewart / ビル・スチュアート
– 1966年、アイオワ州デモイン生まれ –
両親が持っていたジャズやR&Bのレコードを聴いて育つ。独学で学んだドラムは7歳で演奏を始めた。高校時代には、スタンフォード・ジャズ・ワークショップのサマー・キャンプに参加、そこでディジー・ガレスピーに出会う。ノーザンアイオワ大学に入学し、ジャズバンド、マーチングバンド、オーケストラで演奏。その後、ウィリアム・パターソン大学に編入し、エリオット・ジグムンドとホレイシー・アーノルドにドラムを学び、デイブ・サミュエルズに作曲を習った。
在学中にジョー・ロバーノに出会う。また1990年にはピアニストのフランク・アムサレムと最初のレコーディングを行っている。
多くのミュージシャンと仕事をしているが、1989年から活動しているラリー・ゴールディングス、ピーター・バーンスタインとのトリオは現在まで続く人気ユニット。特にギタリストからのコールが多く、ピーター・バーンスタイン、パット・メセニー、ジョン・スコフィールドなど重鎮たちから信頼が厚い。
そのライドスタイル、独自のスウィング感など際立つ個性は、コンテンポラリーなジャズとの相性の良さも ぴかいちである。
ということで、本日の1枚はこちら ↓。
Joe Lovano / Landmarks / 1991年
ジョー・ロバーノ / ランドマークス
ジョー・ロバーノ&ジョン・スコフィールド、ミーツ・ヤング・ビル・スチュアート!
Joe Lovano & John Scofield, meets a young Bill Stewart!
Joe Lovano / Landmarks / 1991
Tenor Saxophone – Joe Lovano
Bass – Marc Johnson
Drums – Bill Stewart
Guitar – John Abercrombie
Piano – Kenny Werner
Producer – Joe Lovano, John Scofield
Written-By – Joe Lovano (Tracks: 1 to 6, 8 to 10)
このアルバムは、なんとジョン・スコフィールドがプロデュース(弾いてないけど)。
しかも “ Somethin’ Else” レーベルという日本企画ものだ。
1990年レコーディングということは、ビル・スチュアートはまだ24歳だったことになる。
メンバーは、リーダーのテナー・サックス、ジョー・ロバーノ。
ベースが、マーク・ジョンソン。
ギターが、ジョン・アバークロンビー。
ピアノが、ケニー・ワーナー。
それに、ドラムがビル・スチュアートという布陣。
ビルスチュ以外は、そうそうたるメンツだ。
一聴して驚く! これが、経験浅い若造の演奏なのか ?!
すでにバンドをリードするかのような、堂々とした叩きっぷりだ。
ビルスチュ独自の軽やかさ、ドライヴ感、
テーマに即して歌うように叩くドラミングは、すでに完成されている。
手数のが多いにもかかわらず、まったくうるさくなく、むしろ心地よい。
いろんなアイデアも随所に見られて、聴いてるこちらまでニマニマしてしまう。
バンド自体も、溌剌としたビルスチュのプレイに呼応するように跳ねている。
じつに気持ちのいいアルバム。