軽快なポリリズム、エキゾティシズムとファンクなグルーヴが一体になった “Aziza” の類い希なる個性!
Lively polyrhythms, exoticism, and funk grooves come together to give “Aziza” an unmatched character!
Aziza / Aziza / 2015年
アジーザ / アジーザ
Bass – Dave Holland
Tenor Saxophone, Soprano Saxophone – Chris Potter
Guitar, Vocals – Lionel Loueke
Drums – Eric Harland
Producer – Aziza
きょうも現代ジャズドラマー列伝、 ≪ エリック・ハーランドの巻 ≫ はバンバン続く、第10弾!
タイトル “Aziza” は、ユニット名。メンバーは、ジャケットにもある通り、
ベースのデイヴ・ホランド、
サックスは、クリス・ポッター、
ギターでリオーネル・ルエケ、
そして、ドラムは我らのエリック・ハーランドとなっている。
まず1曲目から、ファンクなフレーヴァーが濃厚にあって楽しい。
ホランドとポッターの相性の良さが感じられる。
最近のナチュラルな音使いではなく、けっこうエフェクターかけまくりなルエケもいけてる。
そして、もちろんホランドとハーランドのリズム・コンビは最高だ。
ホランドが2曲、ポッターが2曲、ルエケ作が2曲、ハーランドが2曲と全8曲。
ポッターとホランドだけでは単調になりそうなところに個性的なルエケのプレイが大きく存在感をしめしている。
アフリカンだったりラテンだったり西インド諸島のリズムが現れたり、
ファンクなウネリかと思えばインドや中近東やプログレが現れたり。
いずれにしても変拍子は当たり前、
曲中でも6/8 → 7/8みたいな高難易度なリズムもバンバンこなす。
ファンクな重さと絶妙な軽さ、ポリリズム、エキゾティシズムが一体になって、
このユニット “Aziza” の個性を形づくっている。
このメンバーでなければ出てこない音、素晴らしい!
Eric Harland / エリック・ハーランド
– 1976年、テキサス州ヒューストン生まれ –
地元ヒューストンの有名なHigh School for the Performing and Visual Artを卒業。17歳の時にはプロとして演奏を始め、ワークショップでウィントン・マルサリスにNYで学ぶことを奨められマンハッタン音楽学校に入学、卒業後は、ヒューストン・バプティスト大学(聖書研究学部)で神学を学び、その後、牧師として叙階される。
ベティ・カーター、ジョー・ヘンダーソン、マイコイ・タイナー、マイケル・ブレッカー、テレンス・ブランチャード、ブランフォード&ウィントン・マルサリス、ウェイン・ショータなどと共演。2014-2016年シーズン、SFJAZZセンターのレジデント・アーティスティック・ディレクターを務め、現代のトッププレーヤーとしてジョシュア・レッドマン、デイヴ・ホランド、チャールズ・ロイド、ジェイソンモラン、クリスポッターらとの共演、あるいは自身のグループ「VOYAGER」での積極的な活動も評価が高い。
ハイピッチなチューニングが特長で、高速シングル・ストロークの流麗さやダイナミクスの幅広さに定評がある。彼の豊かな音楽性はソロプレイヤーやバンドの状況に素早く反応し、ピアニシモのコントロールやフレージングの速さも素晴らしい。また、彼の始めたタムの上にシンバルを乗せてたり、ハイハットにタンバリンを乗せてリズムを刻んだりする様々な試みは、いまやドラマーのトレンドとも言える。ジャズ・ドラマーとして最も多忙な1人。