偉大なる先人へのリスペクトとその音楽への真摯な態度が伝わってくる名作!
A masterpiece that conveys respect for its great predecessor and its sincere attitude toward music!
José James / Lean On Me / 2018年
ホセ・ジェームス / リーン・オン・ミー
Vocals – José James
Guitar – Brad Allen Williams
Bass – Pino Palladino
Congas, Shaker – Lenny Castro
Drums, Shaker (Tracks: 3) – Nate Smith
Keyboards, Organ, Piano – Kris Bowers
Trombone – Corey King (Tracks: 3, 6)
Flute – Dave McMurray (Tracks: 3)
Saxophone – Marcus Strickland (Tracks: 6, 9)
Arranged By [Horn], Trumpet – Takuya Kuroda (Tracks: 3, 6, 9)
Vocals – Lalah Hathaway (Tracks: 3)
Written-By – Bill Withers
どんどん行くよ、現代ジャズドラマー列伝 ≪ ネイト・スミスの巻 ≫ 第10弾!
2018年、ホセ・ジェームスの作品。
このアルバムは、偉大なるソウル・シンガー ビル・ウィザーズの生誕80周年を祝ったトリビュート・アルバム。
「ビルは、一生愛される楽曲を書いてきたんだ」と、ホセ・ジェイムスは語った。「彼の楽曲にはヒップ・ホップのビートを入れちゃいけないし、10分間のビバップのソロで解体することもできない。彼の作品に正解は1つしかなくて、最高のバンドと現れてテープを回して、その場の雰囲気を掴むことだけさ」(uDiscoverMusicより)
とホセが語っているように、小細工なし直球勝負で歌っているところが潔い。
もちろん、ホセらしく少しさめたような抑えたトーンで、美しく歌い上げてる。
メンバーは、
ベーシストのピノ・パラディーノ、
キーボードのクリス・バワーズ、
ギタリストのブラッド・アレン・ウィリアムズ、
ドラマーのネイト・スミスが、完璧に脇を固めている。
さらに、ゲストにレイラ・ハサウェイ、サックスのマーカス・ストリックランド、
そして盟友トランペッターの黒田卓也も参加。
いつもはドラマーとしてリチャード・スペイヴンの起用が多いホセだけど、
やはり、ビル・ウィザーズの音楽には、
ネイト・スミスの起用が大正解だろう。
ホセの言葉の通り、まさしく最高のバンドで、
「巧い!」とか「渋い!」とか思わず独りごちてしまうような名演。
派手な演出はなくとも小粋にビシッ!と決めてくれている。
ここ数年のホセ・ジェイムズのライヴ・セットでは、ビル・ウィザーズの楽曲のカヴァーを多数取り入れるようになり、それが”人々が泣き、踊り、歌い、叫ぶと行った理想の教会のようなもの”とさえ感じさせる巨大なメドレーにまで発展している。(uDiscoverMusicより)
と言うホセの偉大なる先人へのリスペクトとその音楽への真摯な態度が伝わってくる名作。
名曲たちに酔いしれる。