デンマーク出身ピアニスト、ラスムス・ソーレンセンが放つ新たなピアノ・トリオの教科書!
A new piano trio textbook from Danish pianist Rasmus Sørensen!
Rasmus Sørensen / Balancing Act / 2024年
ラスムス・ソーレンセン / バランシング・アクト
Piano – Rasmus Sørensen
Bass – Alexander Claffy
Drums – Kendrick Scott
きょうは、ひさびさ登場、
現代ジャズドラマー列伝 ≪ ケンドリック・スコットの巻 ≫ 第7弾!
これは、デンマーク出身の新星ピアニスト、ラスムス・ソーレンセンが、
ドラマー ケンドリック・スコットとベーシスト アレキサンダー・クラッフィーを迎えて録音した2ndアルバム。
これが、なかなか素晴らしい出来のピアノ・トリオ作品。
リハーサルなしのほぼ3時間で録音されたアルバムだとは信じがたいような内容。
ソーレンセンのピアノは、軽妙そして流麗。
ヨーロピアンというかクラシック音楽の影響が強めで、
じつによく歌い、よく転がり、気持ちいい。
そして、スコット&クラッフィーのリズム隊がまた秀逸。
スコットのドラミングは、
自由で現代的なリズムアレンジかと思えば、
曲によっては、オーソドックスな4ビートスタイルでもじつに美しく全体をリードする。
そして、この叩き分けに呼応するクラッフィー。
楽曲によって絶妙に変化するグルーヴ。
ピアノのタッチや音選び、フレーズも自ずと違う。
そんな違いが分かりやすく活き活き感じられるこのトリオのパフォーマンス、
濃密なインタープレイ。
このアルバム、新たなピアノ・トリオの教科書かもしれない。
そうそう、ジャケットデザインも中身を反映して素晴らしい。
意識してるよね、お城デザイン。
ぽくありながらも現代的な都市の風景なのは、
伝統と現代が寄り添うナイスなバランシングだ。