バラード曲には乾いたような哀しみと美しさが宿るアート・オブ・トリオ、ラスト･スタンド / 月曜日のブラッド・メルドー

The Brad Mehldau Trio  /  Progression: The Art of the Trio, Vol. 5/ 2001年
ザ・ブラッド・メルドー・トリオ / プログレッション：ジ・アート・オブ・トリオ Vol. 5 / No,2229

はい、月曜日のブラッド・メルドー、とうとう来たジ・アート・オブ・トリオの最後。

まあ最後の作品というのは悲しいものだ。
いま聴くから、そう思えるのかも知れないが、トリオの崩壊が目の前で起こってる様が如実に伝わるような作品。

連携の美しさは失われ、そのフラストレーションは各自のソロへと向けられているように聴こえる。

ブラッド・メルドーのやりたいことが、2人とは確実にズレてきた、あるいはメルドー自身がどっちへ走っていいのか混沌としているのではないだろうか。

まあ、それでもバラード曲とかには哀しいような輝きがある。もちろん、それ以外の随所にも。

内面迷走していたとしても、アート・オブ・トリオ Vol. ３の時のようなスタイルを保ってやってれば、まだまだ続けられそうなものだけど、それが出来ない。
メルドーはきっと正直なヒトなのだ。

アート・オブ・トリオのレット・イット・ビー的作品。

Degree of
Contemporary / コンテンポラリー度 ☆☆☆
Thrilling Sounds / スリリング度☆
Lyrical / リリカル度 ☆☆☆
Poetic / ポエティック度 ☆☆
Melancholy / メランコリー度 ☆
Elegance / エレガント度 ☆
Individual Style / 個性的なスタイル ☆☆
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Piano – Brad Mehldau
Bass – Larry Grenadier
Drums – Jorge Rossy

Brad Mehldau – The Folks Who Live On The Hill

Brad Mehldau – Cry Me A River (Live)