月曜日のブラッドメルドー

メルドー節炸裂!
新たな次元に突入したトリオ、そして危うさの陰。

Brad Mehldau / The Art Of The Trio, 4-Back At The Vanguard / 1999年
ブラッド・メルドー / ジ・アート・オブ・ザ・トリオ・4 – バック・アット・ザ・ヴァンガード

Piano – Brad Mehldau
Bass – Larry Grenadier
Drums – Jorge Rossy

ライブ、ジ・アート・オブ・ザ・トリオの4作目、
これは、またもやヴィレッジ・ヴァンガードでのライヴ。

カデンツァ風のソロからの導入にまずヤられる。そして怒濤の演奏。
なにか、それまでとは違うレベルへ突入したというか、
ジャズあるいはピアノ・トリオというスタイルさえも、
煩わしくなったブラッド・メルドーのもがきというか、もどかしささえ感じられる。

この後、メルドーの才能の発露というか、
とどまることない挑戦にベースとドラムの2人はついて行けるのだろうか。
ソロピアノへの志向や、バッハへの傾倒も強く感じられる。

ピアノ・トリオという形態は、もはや壊れるのではないだろうか、
そんな危うささえ感じさせる。

とはいえ、メルドーらしさを強烈に感じさせる一枚として、
フェイバリットな一枚にあげるメルドー好きも多いのではないだろうか。

間違いなくジ・アート・オブ・ザ・トリオの黄金期を感じさせる
オイラも大好きなアルバム。

6曲目あたりの “  I’ll Be Seeing You ” でほっと一息つかせて(いや、つかないかも)、
ラストお得意のレディオヘッド “  Exit Music ” でとどめを刺す完璧な一枚。

ジャケ写にこだわりのないメルドーの姿勢に、
困惑気味なデザイナーの苦肉のガンバリが見える爽やかな青ジャケ。

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