2019年のマスターピース!

“ 洗練の極み ” のような音楽 “ ソネーロ ” イスマエル・リヴェラへのトリビュート / ミゲル・ゼノン

Miguel Zenón / Sonero: The Music Of Ismael Rivera / 2019年
ミゲル・ゼノン / ソネーロ: ザ・ミュージック・オブ・イスマエル・リヴェラ / No,1330

f:id:kingt4nikola:20191125200953j:plain

きのうは、挾間美帆のグラミー・ノミネートをお知らせしましたが、
せっかくだから、2020年グラミーの他のノミニーについても触れてみよう。
まずは、このひとミゲル・ゼノン、ひさしぶり

おっそろしく、いいですよこのアルバム。
これは、Best Latin Jazz Album 部門でのノミネート。

プエルトリコ・サルサ史の中での最重要歌手、50年代に活躍したイスマエル・リヴェラへのトリビュート・アルバム。

ソネーロとは、キューバやプエルトリコの音楽 “ ソン ” において即興に歌を編んでいく「職人歌手」のことを指す。

ラテンというと十把一絡げに、“ 激しいリズムの洪水 ”、“ 飛び散る汗 ”、“ 威勢のいい掛け声 ” な音楽を想像しがちだけど、それとは対照的に軽やかで、都会的で、クール、そして “ 洗練の極み ” のような音楽がここにある。

かといってお高く留まってわけでは、もちろんなく、とてもリラックスしたムード。
しかし、気をゆるしていると、ときよりグッとアクセルを踏むように加速したり、華やかにターンしてみせたり、このリズムどうなってるの?! と、かたときも耳が離せない。

息のあったダンサー同士が、ときおりミリ単位の接近したターンを決めたかと思うと、また離れて優雅に流すみたいな、緊張と緩和、スリルとロマンティーク、まさに緩急自在な演奏で楽しませてくれる。

シンプルなコンボで、一枚通してまるで飽きさせない。
情熱とエレガンス、ピアノとアルトサックス、ポリリズムと歌心のマリアージュ。
大人の夜を、これほど素敵に演出してくれるアルバムもないのでは、名盤です。

Alto saxophone – Miguel Zenón
Bass – Hans Glawischnig
Drums – Henry Cole
Piano – Luis Perdomo
Arranged By – Miguel Zenón

☆ “ 2020 Grammy ” ってタグ作った!
  すでに紹介済みの2020年のノミニーも見られるよ!

https://www.jazzdogs.bar/entry/category/030-grammy-awards-2020


Miguel Zenón – Sonero: The Music of Ismael Rivera (Teaser)


Miguel Zenon – About “Sonero: The Music of Ismael Rivera”

Sonero: The Music of Ismael Rivera

 

Sonero: The Music of Ismael Rivera

  • Miguel Zenón
  • ジャズ
  • ¥1500
Sonero: The Music Of Ismael Rivera

 

Sonero: The Music Of Ismael Rivera

 
RELATED POST