Aaron Goldberg – Guillermo Klein / Bienestan / 2011年
アーロン・ゴールドバーグ – ギレルモ・クライン / ビエネスタン / No,1302
先週金曜日に紹介したピアニスト、アーロン・ゴールドバーグの
ちょっと毛色の違ったアルバムを。
このアルバムは、アーロンがアルゼンチン出身の鬼才ギレルモ・クラインと組んだダブルヘッダー作。
ギレルモ・クライン(ギジェルモ・クレインという表記もある)については ↓ 。
ギジェルモ・クレインは1969年アルゼンチン生まれの作曲家、ピアニスト、ヴォーカリスト。ジャズ、南米音楽、アフリカ音楽、クラシック、ミニマル音楽などに影響を受けた11ピースのアンサンブル、ロスガチョスのバンドリーダーとして知られている。ロスガチョスは1994年の結成以来、ベン・モンダー、クリス・チーク、ビル・マクヘンリー、ミゲル・セノン、ジェフ・バラードなど様々な有力ミュージシャンが在籍。ポリリズムや芳醇なハーモニーを活かした音楽性はミゲル・セノンやディエゴ・スキッシなど後進のヒスパニック系の作曲家を中心に多大な影響を与えている。
このアルバムでは、彼はフェンダー・ローズを弾いている。
アーロンのピアノとクラインのローズの絡みがたのしい。
ベースにマット・ペンマン、
ドラムがエリック・ハーランドという鉄壁のリズム隊。
そして、アルトサックスのミゲル・ゼノンに、
ソプラノ&テナーサックスのクリス・チークという贅沢な布陣だ。
クラインの曲が8曲にチャーリー・パーカー2曲、
“ 黒いオルフェ ” バージョン違いで2曲、他で全13曲。
全体を通してクラインのカラー、ブラジル・アルゼンチンの雰囲気が濃いけど、とても都会的なセンスあふれる作品だ。
小粋に始まったかと思えば、リズムチェンジがどうなってるのこれ!なパーカー。
お得意のミニマル・ミュージック風のサックス曲に哀愁たっぷりのナンバー。
“ 黒いオルフェ ” では、かたや転調に次ぐ転調、かたや変拍子で、同じ曲が出てきたと感じないほど楽しませてくれるし、ピアノ&ローズのメルヘンな曲まで豊富なアイデアと、多彩な技で飽きさせない。
オイラの大好きなヘリック・ハーランドの見せ場は少ないけど、
さすがと唸るようなドラミングは、もちろん光ってる。
とくに5曲目、幾何学的なループ感のなかでのプレイにクラクラ。
全体的に小難しさを心地よさが包み隠す、
哀愁と洗練、幾何学的で小粋、インテリジェンスな遊び心満載。
ジャズ村以外の住人にも、オススメできる秀作、いや〜素晴らしい。
Electric Piano – Guillermo Klein
Piano – Aaron Goldberg
Bass – Matt Penman
Drums – Eric Harland
Alto Saxophone – Miguel Zenon (tracks: 3, 5, 6, 7, 11)
Soprano&Tenor Saxophone – Chris Cheek (tracks:5, 6, 11)
Aaron Goldberg & Guillermo Klein / Bienestan / Anita
Aaron Goldberg & Guillermo Klein / Bienestan / Burrito
- アーティスト: Aaron Goldberg & Guillermo Klein
- 出版社/メーカー: Sunnyside
- 発売日: 2011/06/14
- メディア: CD
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