イスラエル出身ギタリスト ヨタム・シルバースタイン、鉄壁のメンバーを得て快走!
Israeli guitarist Yotam Silverstein, with ironclad members, runs fast!
Yotam Silberstein / Resonance / 2010年
ヨタム・シルバースタイン / レゾナンス
Guitar,Voice & Oud – Yotam Silberstein
Piano – Aaron Goldberg
Bass – Christian McBride
Drums – Gregory Hutchinson
Trumpet – Roy Hargrove (tracks: 4, 10)
今週は、現代ジャズドラマー列伝 ≪ グレッグ・ハッチンソンの巻 ≫ 、
第5弾は、これ。
イスラエル出身のギタリスト、ヨタム・シルバースタインの2010年アルバム。
ピアノでアーロン・ゴールドバーク、ベースのクリスチャン・マクブライド、
ドラムはグレゴリー・ハッチンソン、
そして、2曲にロイ・ハーグローブのトランペット。
もう、ロイ・ハーグローブが関わっただけでオイラはうれしい。
ハーグローブは、こんな人 ↓。
のっけから、スタンダードの “Two Bass Hit” で、ノリノリに始まる。
まさしく、ハッチンソンの本領発揮なナンバーに、あがる。
おっ、全編ストレートアヘッドなジャズなのかな、と思いきや、
意外にもバラエティに富んだ曲構成に驚く。
バップからモーダル、クイックサンバ、ボッサ、レゲエと幅広し、
けっこうラテン・フレーバーの抒情的なナンバーが印象に残る。
ピアノのアーロン・ゴールドバーク、
あるいはロイ・ハーグローブなどとの交わりからヨタムの中南米ブラジル指向が、
次第に生まれていったのでは ?!
なんて勝手に想像したりしているけど、
ゴールドバークが全編のサウンドのキーマンであるのは間違いない。
ヨタム的には、実験あるいは試行錯誤なアルバムなのかな。
ゴールドバークも、マクブライドも、
なんといってもハーグローブのプレイも素晴らしく、
◎に楽しめる当たり盤だ。
Greg Hutchinson / グレッグ・ハッチンソン
(Gregory Hutchinson)
– 1970年ニューヨーク、ブルックリン生まれ –
幼少期から両親に音楽的な影響を受けて育つ。
パーカッショニストの父親は、幼い彼をレゲエ・バンドに引き入れた。母親からは、膨大なレコード・コレクションを受け継いだ。ジャズ、ソウル、ファンクなど幅広いジャンルのアーティストを聴きながら、フィリー・ジョー・ジョーンズに憧れ、彼のように「ホーンで歌うようにドラムで歌いたい」と考えるようになる。トランペット奏者レッド・ロドニーのサイドマンとして10代でプロデビュー。
Manhatten School of Musicで学んだ後、ジャズ界の伝説的なアンサンブル・リーダー、ベティ・カーターに師事。カーターとの2年間の共演で頭角を現し、ロイ・ハーグローブ・クインテットでの活動で脚光を浴び、現在に至るまで成功を収める。
ベーシックな3点セットを好み、前に突っ込むような強力なオン・トップなスウィング感を信条とする。