Godwin Louis / Global / 2019年
ゴドウィン・ルイス / グローバル / No,1202
さて月曜日、濃い〜ところいくよ!
このジャケットを見てくれ。
悪い予感しかしない、この人大丈夫なのか ?!
米米CLUBなのか、いやE,W&Fか!
このセンス…..でもぶっ飛んでる。
そして、まだ若い&以外とかわいい顔してる。
アルト・サックス奏者ゴドウィン・ルイスの、
デビューアルバムはなんと2枚組。
その熱量に驚く。
出だし、「ん ?! この祭り囃子はなに」となるが、
コーラスがかぶった途端にぐっとコンテンポラリーな香りに。
そして、それからクールなポリリズムがたたみ掛ける。
1曲目から、早くもお祭りは頂点へ。
2曲目以降、さらにヒートアップ。
もうね、ぜったい踊るよ、このアルバム。
カラダが揺れるとか、優雅にステップきめるとかじゃなく、
こう両手を上にあげてヒラヒラ “ おなじアホなら踊らにゃ損そん ” 状態。
あるいは “ お嫁サンバ ” 状態になること必至なたのしさ。
“ 怒濤のポリリズム” といっても、よくあるパーカッションの土砂降りのような、
オイラのような平凡な日本人的リズム感の者が追いかけること不可能な
“ 速さ&密度 ” の息苦しいものではなく、
それぞれの楽器が独自のリズムでありながらも、適度なスキマや速さをもって動いてゆくので、ちゃんと耳がついてゆく。
ポリリズムの教科書とでも言おうか、
いろんなリズムのバリエーションを教えてくれているようで楽しい。
しかも、追っかけてるうちにヤツらの魔法にかかってしまって、にやり。
1つの曲が、いつのまにか2つ・3つに分かれて走ったかと思えば、
また、いつのまにか1つに収束していくかのような不思議な感覚に襲われ、
気持ちのいいトリップ感、高揚感に包まれる。
サックスのゴドウィン・ルイスもさることながら、
メンバー全員が、いったいどんなタイム感覚を持ってるんだ!という凄腕集団。
特にヴィブラフォンのジョエル・ロスの果たす役割は大きい。
ときおり顔を出す昭和な香りの音階は、
アフリカのものなのか、それともオリエントを意識したものなのか、
郷愁&ミステリアス。
そして、うれしいことに何年か前、インデペンデント映画「CU-Bop」で、
その名を知ったアクセル・トスカがピアノで参加している。
アフリカにルーツを持つキューバやハイチの音楽が大きく影響し、
世界のサウンドを巻き込み1つになるという意味合いのタイトルが、
グルーバルなのかな。
初めて聴いて、途端に笑いがこみ上げてきて、
ここまで、うれしくて楽しくて興奮したアルバムは、そうそうない。
これ、オイラのこの夏イチオシのアルバム。
Alto Saxophone – Godwin Louis
Trumpet – Billy Buss
Drums – Obed Calvaire
Guitar – Gilad Hekselman
Bass – Hogyu Hwang
Piano – Axel Tosca Laugart
Percussions – Markus Schwartz
Vibraphone – Joel Ross
Vocals – Pauline Jean
The Godwin Louis Sextet – Siwel (The Checkout–Live at Berklee)
Godwin Louis – I Can’t Breathe