Alfredo Rodriguez / Tocororo / 2016年
アルフレッド・ロドリゲス / トコロロ
クインシー・ジョーンズが賞賛 & 全面的にバックアップということでデビューしたキューバ・ハバナ出身のピアニスト アルフレッド・ロドリゲス。
「トコロロ」は、そんな彼の3枚目のアルバム。
新世代ジャズの特徴として以前
① ヒップ・ホップ、R&Bとの融合
② クラシック音楽との融合(まあECMとか昔からですが)
を挙げたけど
③ 番目の特徴として
「ジャズのグローバル化」というのが挙げられる。
「グローバル化」というと、なんかこっぱずかしいけど、
多国籍化、あるいは無国籍化と言ってもいいかも。
アメリカで生まれたジャズは、いまや世界の言葉となった。
ご存じのように日本にもすっかり定着。
鹿児島のような端っこの地方都市でもジャズフェスが開かれる。
世界中からジャズを学びにアメリカに人は集まり、また拡散する。
国内にいてもジャズは学べるし、いまやジャズを学ぶためにヨーロッパや他の国に行く動きだってある。
それぞれの国で特徴あるジャズが育ち、それがまたアメリカや世界のあらゆる都市で交流されてゆく。
そして、そんな動き・交流を加速度的にインターネットが後押しする。
あたらしいスタイルは瞬く間に世界に拡がり、新たな音楽的コミュニティもつぎつぎと生まれてゆく。
新たな時代の新たなジャズの基点としてキューバ、ブラジル、イスラエル、ポーランドなどが挙げられるのかな。
そんな動きを象徴する存在の1人が、アルフレッド・ロドリゲスだ。
「トコロロ」は、じつにいろんな側面のつまったアルバム。
アルフレッドももちろんながら、
西アフリカ・カメルーン出身の天才ベーシスト リチャード・ボナ。
レバノン出身、四分音を使う奇才 微分音トランペッター イブラヒム・マーロフも参加している。
そう、才能は呼び合う。
音楽の多国籍軍なら大歓迎だ。
いろんな国のいろんな要素が入り交じって変容してゆくジャズ。
どんどん進化してゆく音楽。
世界はもっと楽しくなる。
Piano,Arranger,Composer,
Melodion,Producer,Synthesizer,Vocals – Alfredo Rodriguez
Bass, Vocals – Richard Bona
Bass – Reiner Elizarde Ruano
Clarinet, Flute, Sax (Soprano), Sax (Tenor) – Ariel Bringuez
Drums,Arranger,Percussion -Michael Olivera
Trumpet – Ibrahim Maalouf
Arranger,Vocals – Antonio Lizana
Vocals – Ganavya Doraiswamy
Vocals – Ibeyi
Executive Producer, Producer – Quincy Jones
Alfredo Rodriguez Trio feat. Ganavya “Tocororo”