ヴィブラフォンの新星サイモン・ムリエ登場!
ハービー・ハンコック「彼の音楽は新鮮で、すべての人に語りかける。彼のようなヴィブラフォンの演奏は これまでに聴いたことがない」
Simon Moullier / Spirit Song
Vibraphone, Balafon, Percussions, Synths – Simon Moullier
Saxophone – Dayna Stephens(track2,7)
Saxophone – Morgan Guerin (track1,3,5)
Piano – Isaac Wilson (track1,3,5)
Piano –Simon Chivallon(track2,4,7,8)
Bass – Luca Alemanno
Drums – Jongkuk Kim
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JazzDog’s Rating ☆☆☆☆
Degree of
Contemporary / コンテンポラリー度 ☆☆☆
Ensemble / アンサンブル度 ☆☆
Stylish / スタイリッシュ度 ☆☆
Advance / アドバンス度 ☆☆
Dreamy / ドリーミー度 ☆☆
Ambient / アンビエント度 ☆☆☆
Stylish cover arts / ジャケ買い度 ☆☆
きのうは、 “ 月曜日のブラッドメルドー ” でヴィブラフォン奏者ウォーレン・ウルフのアルバムを紹介したけど、ヴァイブ繋がりで今日はニューカマー、サイモン・ムリエのデビュー・アルバムを紹介。
ムリエは名前からも分かるけど、フランス出身。
セロニアス・モンク・ジャズ・インスティテュート* ではハービー・ハンコックに師事、ハバナ国際ジャズ・フェスティバルではクインシー・ジョーンズの目に留まるなど、2人の巨匠から賛辞を受ける注目の次世代ヴィブラフォン奏者。
ということらしい。アルバムには、サックスでデイナ・ステファンズ、モーガン・ゲリンも参加している。
なかなかおもしろいよ。
新鮮というか、独自のヴィブラフォン・サウンドを聴かせてくれる。
音色的にも新しいものを追求してるけど、その演奏スタイルも個性的だ。
和声的な部分はピアノにまかせてソロやカウンターに専念している。
パーカッショニストらしい側面が強い。
高速のミニマム、あるいはアフリカンな旋律、アンビエントでスペーシー、現代的なそれでいて独自の世界を構築することに成功している。
エフェクターも多用してるし、どうやってるんだろうというような斬新な効果も使われてるけど、ナチュラルなサウンドでもちょっと聴いてみたい魅力的なアプローチ。
パーカッショニストとしてのドラムとの絡みもおもしろいし、ルームメートだというピアノのアイザック・ウィルソンとの相性もバッチシ。
楽しみな若者がまた1人登場!
* ジャズ・インスティテュート、って言葉をよく耳にする。コンテストがあって入賞者は、一流ジャズ・ミュージシャンからの指導が受けられるというもの。海外では盛んに行われている。日本にもあるのかもしれないけど、あまり聞かない(クラシック音楽では聞いたことある)。もっと積極的に育てる文化があればいいよね。