「役者のフィリップ・シーモア・ホフマンが私にアメリカ憲法を読んで聞かせているという夢を見た」by ブラッド・メルドー / 月曜日のブラッド・メルドー
Piano – Brad Mehldau
Bass – Larry Grenadier
Drums – Jeff Ballard
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JazzDog’s Rating ☆☆☆☆
Degree of
Contemporary / コンテンポラリー度 ☆☆☆
Thrilling Sounds / スリリング度 ☆☆
Elegance / エレガント度 ☆☆
Feel good / ご機嫌度 ☆☆☆
Lyrical / リリカル度 ☆☆☆
Melancholy / メランコリー度 ☆☆
Ambient / アンビエント度 ☆☆
Stylish cover arts / ジャケ買い度 ☆☆
月曜日のブラッド・メルドー、2018年はこれで4枚目の紹介だけど、待望の自身のトリオ。
このアルバム2回目の掲載だけど、ずっと時代を追って聴いてきたいま、また違った聴こえ方がするから不思議だ。
なんだか、長いトンネルを抜けたような、肩の力が抜けたような、吹っ切れた気持ちよさのあるアルバムだ。
ラリー・グレナディアとジェフ・バラードの見せ場もちゃんとあるし、もちろんメルドー節は健在だけど苦しくなるような沈鬱な曲もないし、リズムだったりフレーズだったりに軽快さが宿っていて聴いててうれしくなる。
軽快さの理由は、オリジナル曲が3曲だけだからだろうか。 “ After Bach ” 等でメルドーの鬱屈は十分に発散されているからだろうか。
(“After Bach ” の後、すぐにこのアルバムが出て、みんなホッとしたよね)
でも、トリオとしての成熟度もひじょうに上がってきたというか、3人の気持ちが同じ方向を向いているのも理由ではないかな。いずれにしても名盤。
軽快さの中にも見え隠れするひねり、怒濤のソロ、リズム・フレーズの遊び、トリオの一糸乱れぬ動き、物憂げなフレーズ、クラシカルな要素、フォーキーな揺れ、メルドーらしいスウィング。
楽しい、フェイバリットなアルバム。