“ 月曜日のブラッド・メルドー ” 終了とともに 新シリーズを開始。
「ジャズって何から聴けばいいですか?」と問われること多し。
「ソニー・ロリンズのサキソフォン・コロッサス」と答えたいのはやまやまだけど、このブログのコンセプトに従って2000年以降のアルバムという縛りで、わかりやすさ、かっこよさ、親しみやすさを第一に毎週1枚あげていきたい。
題して “ 試験にでる現代ジャズ ≪ 入門編 ≫ ”
(なんで試験やねん)よろしく!
月曜日・新シリーズ
試験にでる現代ジャズ ≪ 入門編 ≫ Vol.003
Takuya Kuroda / Rising Son / 2014年
黒田卓也 / ライジング・サン
自らの音楽を追い求めNYに渡った黒田卓也、10年間におよぶキャリアの集大成とも言うべき作品。アルバム・タイトル命名は、ホセ・ジェームス。
Takuya Kuroda / Rising Son / 2014年
黒田卓也 / ライジング・サン
Trumpet, Flugelhorn – Takuya Kuroda
Bass, Percussion, Vocals – Solomon Dorsey
Drums, Percussion – Nate Smith
Electric Piano, Synth – Kris Bowers
Guitar – Lionel Loueke
Trombone – Corey King
Vocals, Producer – José James
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JazzDog’s Rating ☆☆☆☆
Degree of
Contemporary / コンテンポラリー度 ☆☆☆
Thrilling Sounds / スリリング度 ☆☆☆
Elegance / エレガント度 ☆☆☆
Ensemble / アンサンブル度 ☆☆☆
Stylish / スタイリッシュ度 ☆☆☆
Feel good / ご機嫌度 ☆☆☆☆
Spiritual / スピリチュアル度 ☆☆☆
Individual Style / 個性的なスタイル ☆☆☆
Funky / ファンク度 ☆☆☆
Groove / グルーヴ度 ☆☆☆
Affinity / ジャズ初級者度 ☆☆☆
Stylish cover arts / ジャケ買い度 ☆☆☆
さて試験にでる現代ジャズ ≪ 入門編 ≫第3弾。
ピアノ・トリオ、サックスと来れば、次はトランペットでしょう。
はい、我らがジャパンの若きエース 黒田卓也の登場。
もうね、これ文句なしにカッコ良くてクールな作品。
ドライブにもパーティにも鉄板なアルバム、もちろん部屋で正座して聴いてもOK!
アルバム・タイトルについては以下の通り。
アルバムのタイトル「ライジング・サン」の「サン」は、「Sun」ではなく「Son」。「Son」は「ブラザー」という意味あいで黒田卓也のことを指している。「太陽(タクヤ)が時間をかけてしっかり昇っていく」という黒田のキャリアを象徴している言葉としてホセ・ジェームスが名付けた。(universal-musicより抜粋)
アルバムのメンバーも、レーベルが天下のブルー・ノートだけあって最高の布陣で申し分なし。もちろん、盟友ホセ・ジェームスも参加してる、というかプロデュースが彼。
一聴して、アフロ・ファンクな要素を大きく感じる音楽だけど、キレ&ドライな現代的アレンジと、抑制の効いた黒田のペット・ワークで都会的で理知的なクールネス、グルーヴを創りだすことに成功している。たまらない。
ホセ・ジェームス参加のヴォーカル曲2つだけカヴァー、あとは黒田のオリジナル。ヴォーカル2曲は、ロイ・エアーズの名曲とホセのオリジナル。こちらも、もちろん最高。
黒田卓也が、ブルーノート・レーベルに記した新たな歴史。ご機嫌な名盤。