Piano Trio

Amaro Freitas / Rasif / 2018年
アマーロ・フレイタス / ラシーフ / No.3237

世界を驚かせたブラジルの天才ピアニスト アマーロ・フレイタス、渾身の1枚!
The Brazilian genius pianist Amaro Freitas, who astounded the world, put his all into this one!

Amaro Freitas / Rasif / 2018

Piano – Amaro Freitas
Baritone Saxophone, Flute, Clarinet – Henrique Albino
Bass – Jean Elton
Drums, Percussion – Hugo Medeiros
Composed By, Producer – Amaro Freitas
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JazzDog’s Rating ☆☆☆☆
Degree of
Contemporary / コンテンポラリー度 ☆☆☆
Thrilling Sounds / スリリング度 ☆☆☆
Melancholy / メランコリー度 ☆☆☆
Polyrhythmic / ポリリズム度 ☆☆☆
Individual Style / 個性的なスタイル ☆☆☆
Groove / グルーヴ度 ☆☆☆
Affinity / ジャズ初級者度 ☆☆☆
Stylish cover arts / ジャケ買い度 ☆☆☆

さて、きょうはまた衝撃的なサウンドをおとどけ。
ブラジルのピアニスト、アマーロ・フレイタス2018年のアルバム。

今までに聴いたことないブラジル・ジャズ。
ちょっと衝撃的な音だ。

ブラジル北東部に位置するペルナンブーコ州で活動するピアニスト、アマーロ・フレイタス。
同地のアフロ・ブラジリアン音楽「マラカトゥ」を中心に、カーニバルで演奏されるハイテンションなご当地リズム「フレーヴォ」、ブラジル全土で愛されるダンス・ミュージック「バイアォン」といった音楽の持つディープかつパーカッシブなリズムをジャズに持ち込むアプローチは、かつてコルトレーンやパーカー、モンクらが試みた手法のブラジル版とも言えるだろう。(VENTO AZUL RECORDSより)

説明不可能なリズムの洪水。
ブラジル全土の様々なリズムということだけど、曲によってはアルゼンチンな匂いもあるし、
イヤむしろ、全編通じてプログレのようにも聞こえるポリリズムの嵐。

もちろん、クラシック音楽やミニマル・ミュージック的要素も大きいし、ブラジル独特なメロディに対するセンスも充分に感じるし、アフロ・ビートも時折顔を出す。

土の香りを感じさせるオーガニックな響きと、現代的な響きが絶妙にないまぜになっている。
でも最も大きな魅力は、やはりアマーロ・フレイタスの強靱な左手の動きだろうか。

ひとくちにピアニストと言っても、じつに様々なタイプのプレーヤーがいるけど、
ゴリゴリ弾くタイプが好きな人(つまりオイラ)、レースのフリルのようなフレーズが嫌いな人(つまりオイラ)、ヨシキ・タイプが許せない人(つまりオイラ)なら、間違いなく好きになるのではないだろうか。

出だしは、フレイタスのピアノにスポットが当たっているけど、
中盤からベース、ドラムとのコンビネーションも聴かせてくれてジャズらしくなってゆく。
そしてラスト2曲では、管楽器も入って絶妙のアンサンブルも聴かせてくれる。

世界を驚かせたブラジルの天才ピアニスト、アマーロ・フレイタス渾身の1枚。

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