Trumpet player's albums

“ リズムの影響力は尋常じゃないね ” by ロバート・グラスパー

Wynton Marsalis / Black Codes / No.0001
ウィントン・マルサリス  /  ブラック・コーズ  /  1985年

f:id:kingt4nikola:20181010095725j:plain

このウィントン・マルサリスのアルバムを最初に取り上げたのは、

まず、
今をときめくロバート・グラスパーが、インタビュー【 JTNC 05:注1 】 の中で、影響を受けたピアニストとして、ケニー・カークランドの名を挙げこのアルバムのことを

僕の世代はすべて影響を受けている。
あのアルバムでのリズムの影響力は、尋常じゃないね。
あれは、ケニー・カークランドを世界に紹介したアルバムだからね。

と述べてたから。

そして、
ウィントン・マルサリスというヒトが、
“ 青筋立てたブロウ ” やワケの分からん“ 精神性 ”
を重んじる旧世代ジャズファンから、いわれのない誹りを受ける存在だから。

曰く「巧すぎてハートがない」とか。
バカもやすみやすみ言え!て感じ。

そういう意味でこのアルバムあたりが、
新世代の芽吹き、あるいは新旧交代の象徴のように思えるからだ。

まあ、マルサリスはオイラと年齢は1つ違い。
1985年といえば、オイラが社会に飛び出した頃だ。
若造だったオイラがジャズバーあたりへくり出すと、
ウンチク垂れるジャズジジィの多さに辟易したものだった。
肩入れするのもいたしかたないと思ってくれ。

アルバムの内容はというと、もちろん素晴らしい。

グラスパーの言うとおり、変拍子の曲が目立ち、
1曲目からガツーンと来る、格好いい。
そして、メンバー全員のプレイが若さに溢れてる。
“ Black Codes ” というタイトルからして意味深で刺激的だ。

全編を貫く緊張感と美しさ。
マルサリスの美意識が、すみずみまでいきわたった名盤。

Wynton Marsalis:Trumpet
Branford Marsalis:Saxophone
Charnett Moffett:Bass
Ron Carter:Bass
Jeff “Tain” Watts:Drums
Kenny Kirkland:Piano 

 【注1】= 柳樂光隆  /  Jazz The New Chapter

note.mu


Marsalis Wynton – Black Codes

Black Codes (From the Underground)

 

Black Codes (From the Underground)

  • ウィントン・マルサリス
  • ジャズ
  • ¥1400
Black Codes

 

Black Codes

 
Jazz The New Chapter 5 (シンコー・ミュージックMOOK)

 

Jazz The New Chapter 5 (シンコー・ミュージックMOOK)

 
RELATED POST