Maria Schneider / Evanescence / No.0022
マリア・シュナイダー / エヴァネセンス / 1992年
ダーシー・ジェイムズ・アーギュー
『Evanescence』が与えた衝撃は『ヴェルヴェット・アンダーグラウンド&ニコ』と同等だといつも言っている。それを聴いた人は、みんなビッグバンドを始めたんだ。そして、彼女のデビュー作は他のビッグバンドのサウンドとは異なっていた。当時のジャズシーンで起きていたこと全てと違っていたんだよ。
ラージアンサンブルと言えば、この人出さないワケにいかないでしょ、
マリア・シュナイダー。
ギル・エヴァンスの最後の愛弟子、アシスタントとして経験を積み頭角をあらわす。
このアルバムがデビュー作品。
じつは挾間美帆から遡るかたちで知りましたマリア。
だって地方都市のCDショップの棚には絶対ならんでなかったよ、この人。
なぜか、いまだにAppleMusicでも聴けない。
それはさておきこのアルバム、素晴らしいの一言。
緻密にして奔放。
透明にして多彩。
繊細にしてパワフル。
洗練にして幽玄。
計算ずくのようで限りなく自由。
衝撃的な美しさと、アイデアと楽しさに満ちた一枚。
とても緊張を強いられる演奏に違いないのに、
ソロイストたちが、じつに伸びやかなのも印象的だ。
すごいぜ、マリア。
ギルも草葉の陰でニンマリしているに違いない。
時代を変えた、いや開いた一枚。
Composed By, Conductor, Producer, – Maria Schneider
Alto Saxophone, Flute, Clarinet, Piccolo Flute – Mark Vinci
Alto Saxophone, Soprano Saxophone, Flute, Clarinet – Tim Ries
Baritone Saxophone, Bass Saxophone, Bass Clarinet, Clarinet – Scott Robinson
Bass – Jay Anderson
Bass Trombone, Tuba – George Flynn
Drums – Dennis Mackrel
Guitar – Ben Monder
Idiophone [Flexatone] – Bill Hayes(tracks: 6)
Percussion – Emidin Rivera(tracks: 6)
Piano – Kenny Werner
Tenor Saxophone – Rick Margitza
Tenor Saxophone, Flute – Rich Perry
Trombone – John Fedchock, Keith O’Quinn, Larry Farrell
Trumpet, Flugelhorn – Greg Gisbert, Laurie Frink, Tim Hagans, Tony Kadleck
Maria Schneider Orchestra Jazz a Vienne 2008 Hang Gliding 1/2