Antonio Loureiro / Só / 2013年
アントニオ・ロウレイロ / ソー / No.0079
前回に続きアントニオ・ロウレイロの2013年のアルバム。
単独名義では、セカンドとなる。
前作より、アヴァンギャルド風味やや増し。
1曲目の出だしいきなり幾何学的なピアノに期待高まる。
本人も言ってるようにティグラン・ハマシアンの影響か。
(ティグランはまだ、このブログでは取り上げてないね)
アントニオの音楽を部屋で流してると、
何かにかまけて、うっかり聴き逃してることが多い。
派手さやキャッチーさはないけど、
でも、じっくり聴くと とてつもなく美しかったりする。
ふしぎな静けさというか素朴さに満ちている。
アントニオ・ロウレイロの活躍も相まって、
このごろブラジル「ミナス派」という言葉を耳にする。
ミナスとは地名なんだけど ↓ こういうことだ。
1970年代から80年代前半にかけて、ブラジルのミナス・ジェライス州で起こった小さなムーブメント。ミナスの若いミュージシャンたちが集まり、20世紀のポピュラー音楽史上、最も美しい音楽の一つを生み出した。それは「クルビ・ダ・エスキーナ」(街角クラブ)と名付けられた。
ミルトン・ナシメントを中心に、ロー・ボルジェス、トニーニョ・オルタ、ベト・ゲヂス、ヴァギネル・チゾ、フラヴィオ・ヴェントゥリーニといったミナスのミュージシャン達により、それまでのブラジル音楽とは異質な独自の変化を遂げた音楽を形成していく。ボサノヴァ、サンバを基礎に、西洋の教会音楽などが入り乱れ、独自の浮遊感溢れるアレンジやシネマティックな美しいメロディーが特徴的な、まさに「ミナス」としか言いようがない音楽を作り上げてきた。
時は経ち21世紀の今、ミナスの地でまた新しい音楽の風が吹き始めた。それを我々はミルトン・ナシメントに倣い「21世紀のクルビ・ダ・エスキーナ」と呼んでみる。ミナスの先人たちが作り上げてきた独特の音楽性を21世紀に新たに鳴らさんとする若者たち。アントニオ・ロウレイロ、アレシャンドリ・アンドレス、セルジオ・サントス、をはじめとする新世代のミナスのアーティスト達。20世紀、ミナスの街角で起こった音楽家たちの奇跡の邂逅は、21世紀の今、この瞬間でもミナスで興っているのだ。
ロウレイロはサンパウロ出身で、ミナス・ジェライス連邦大学で作曲と鍵盤打楽器を学んだという。そういった核となる学校とか、ライブの盛んな街とかの存在って大きいんだろうな。
ますます行ってみたいぞ、ブラジル。
それにしても、ロウレイロどれだけ楽器こなせるんだ ↓ 。
Piano, vocal, vibrafon, rhodes, keyboards, drums, atabaques, electric bass, viola,efectors and samplers – Antonio Loureiro
Vocals – Tatiana Parra(M10)
Piano, chorus – Andrés Beeuwsaert (M10)
Flutes – Alexandre Andrés(M2)
Vocals (M2), accordion (M5), chorus (M10) – Rafael Martini
Acoustic guitar (M2) – Daniel Santiago
Pandeiro (M2) – Sérgio Krakowski
vocal (M3) – Siba
Saxofones (M3) – Thiago França
Electric bass (M4) – Federico Heliodoro
Bandoneon (M4) – Santiago Segret
Contrabass (M5) – Trigo Santana
Programming (M7) – Pedro Durães
Antonio Loureiro – Só – 01 – Pelas águas
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