Snarky Puppy / We Like It Here / 2014年
スナーキー・パピー / ウイ・ライク・イット・ヒア / No,1016
さて昨日は、大所帯ユニット「スナーキー・パピー」について
説明を割愛したので、ちょっと触れておきたい。
ま、こういう人たち ↓ 。
スナーキー・パピーは、中心人物のマイケル・リーグを中心とした総勢40名を超える流動的なメンバー構成のジャズ・バンド。04年にテキサスで活動をスタートさせ、その後NYに拠点を移し、メンバーの増加などに伴ってブルース、フォーク、アフロ、ラテン、ブラジリアンなどが融合した初期のワールド・ミュージック的な作風からソウル・ミュージックにまで接近。そこにデトロイト・テクノやディープ・ハウスといったクラブ・ミュージック的な要素も加えることで、自らが「jafunkadansion」と表現するジャズとファンク、フュージョン、ダンス・ミュージックを融合させたサウンドを生み出している。12年の『グラウンド・アップ』でiTunesジャズ部門の「Best Of 2012 Album」を獲得すると、13年の『ファミリー・ディナー vol.1』では楽曲ごとに豪華ゲストを招集。そこに収録されたレイラ・ハサウェイとの“サムシング”がグラミー賞のベストR&Bパフォーマンス部門を受賞し、一躍ジャズ界代表するバンドの一組になった。
まずは、オイラのハートを一発で鷲づかみにした、
この動画を見ていただきたい。
なんというグルーブ、なんという鮮やかなアンサンブル!
中盤のキーボード・ソロで、もう鳥肌立って体がうずきまくる!
Snarky Puppy – Lingus (We Like It Here)
なんすか!この多幸感。
スナーキー・パピーがもたらす気持ちよさの根源は、
グルーブやアンサンブル以上に、
オーディエンスを盛り上げようというサービス精神にあるのかも。
ややもするとジャズ・ミュージシャンの演奏は、
ジャズ・ミュージシャンあるいはコアなジャズ・ファンにしか通じない独りよがりなものに陥りがちで、聴く人を置いてきぼりにすることがある。
しかし彼らの演奏は、つねに観客と一体となってエモーショナルだ。
それは、EDMあるいはDJ、クラブミュージックの影響もあるのだろうが、
それ以上に、ゴスペル音楽隊での演奏経験やそこからつながった人脈で
スナーキー・パピーが形作られていった経緯から来るものなのだろう。
リーダーのマイケル・リーグのインタビューを読むと、
彼が受けてきた音楽的影響について、
教会での演奏活動がかなり大きいと述べられている。
(詳しくは、柳樂光隆 《Jazz The New Chapter》3を参照)
人がどういうところでアガるかを知ってるし、
常にオーディエンスと一体になることを考えて曲作りをしているということなのだと思う。
↑ にあげた動画に惚れ込んだ方の解説がおもしろいので、
ぜひこちらも読んでいただきたい ↓ 。
Snarky Puppy / We Like It Here / 2014年
Bass, Synth, Producer – Michael League
Tenor Saxophone – Bob Reynolds
Tenor Saxophone, Bass Clarinet, Flute – Chris Bullock
Trumpet, Flugelhorn – Jay Jennings, Mike “Maz” Maher
Electric Guitar – Bob Lanzetti, Chris McQueen, Mark Lettieri
Electric Piano, Keyboards, Trumpet – Justin Stanton
Organ, Keyboards – Cory Henry
Piano, Electric Piano, Keyboards – Bill Laurance
Synth, Keyboards – Shaun Martin
Drums – Larnell Lewis
Percussion – Julio Pimental (Track: CD-4, CD-7, DVD-8, DVD-14), Nate Werth, Steven Brezet (Track: CD-4, CD-7, DVD-8, DVD-14)
Cello – Susanne Rosmolen
Viola – Mara Tieles
Violin – Tessel Hersbach, Yannick Hiwat