Marc Cary / Rhodes Ahead vol. 2 / 2015年
マーク・キャリー / ローズ・アヘッド・Vol. 2 / No,1057
マーク・キャリーをもう一枚。
世の中に、Rhodes 好きを自認する人は多いでしょう。
オイラも、そんななかの1人だ。
アルバムタイトルにRhodesをうたっているなんて、
そんなの胸熱で聴かざるえない。
ここでエレピについてちょいと解説。
そもそもエレクトリック・ピアノには2種類ある。
A 電気ピアノと、B 電子ピアノ。(オルガンはまた別ですよ)
A は、打弦機構を電気的に増幅して音を出す。
つまりエレキギターと同じ、バリバリのアナログ楽器。
それに対して B は、電子回路で音を合成して出す。
したがってA には製造メーカー独自の工夫、音色の差違、特徴が大きくあって、
それぞれのメーカーや機種にこだわる人も多く、
ヴィンテージの楽器もいまだに重宝されている。
代表的なメーカーは、ローズ、ウーリッツアー、RMI、ホーナー、
日本ではヤマハの「CP-80」、コロムビアの「エレピアン」などかな。
B がピアノの代用品的位置であるのに対し、
A は、立派なミュージシャンズ・アイテムだ。
長くなったが、さてこのアルバム、胸熱です。
ローズを使っているというと、
フワフワ・コロコロ柔らかい音色のセンチメンタル爆発なムード・ソウル
(そんな言葉はありません、もちろんムード歌謡の転用)
を想像しがちだけど、いやいや結構硬派に攻めてます。
つまり、胸熱だけど胸キュンではない。
だいたいパーカッションにタブラにジャンベにドラムと
リズムに力入ってる。
うねるリズムのうえに漂うようなフェンダー・ローズ。
そして、そのうえで、
トランペットやギターやシンセがソロを弾きまくる、という構造だ。
昨日書いたように、“ 黒いジョー・ザヴィヌル ”的な曲もある。
いい!
サロン・ミュージック的に楽しむことも出来るけど、
大音量に身をまかせたい。
現代ジャズの大きな特徴として、 “ ポリリズム ”って書いたことある。
そうしてもう一つの特徴に“ 浮遊感 ”とも書いた。
つまり、このアルバムはまぎれもないコンテンポラリー。
ローズ&タブラ、たまらん!
Electric Piano [Fender Rhodes], Synthesizer, Organ – Marc Cary
Bass – Burniss “Earl” Travis II
Bass – Tarus Mateen
Djembe – Jabari Exum
Drums – Terreon “Tank” Gully
Guitar – Aurelian Budynek
Percussion – Daniel Moreno
Tabla – Sameer Gupta
Trumpet – Igmar Thomas
Violin – Arun Ramamurthy
Vocals – Sharif Simmons
Marc Cary – Rhodes Ahead Vol. 2 (Album Teaser)
Marc Cary – Rhodes Ahead Vol. 2 (Behind the Scenes)