ヴィレッジ・ヴァンガードでのライブは、未知の音楽体験!
Live performance at the Village Vanguard is an unknown musical experience!
Ambrose Akinmusire / A Rift In Decorum: Live At The Village Vanguard / 2017年
アンブローズ・アキンムシーレ / リフト・イン・デコラム:ライブ・アット・ザ・ヴィレッジ・ヴァンガード
Trumpet – Ambrose Akinmusire
Piano – Sam Harris
Bass – Harish Raghavan
Drums – Justin Brown
さて今日は、ひさびさ現代ジャズドラマー列伝 ≪ ジャスティン・ブラウンの巻 ≫ で第5弾!
第4弾に引き続きアンブローズ・アキンムシーレ。
ブルーノート移籍後セカンド、ヴィレッジ・ヴァンガード・ライブ、2枚組だ。
出だしからただならぬ気配が押し寄せる、かっこいい。
伝説のヴィレッジ・ヴァンガードでのライブしかもレコーディングということで、
少しは日和った(スタンダードとかやるよね、普通)演奏もアリなのかなと思って聴いたけど、どこまでいってもアキンムシーレ節というか、攻めまくる。
そういう意味でも天才なのかも知れないけど、
ヴァンガードのオーディエンスもついて行っているだろうかといらぬ心配をしてしまう。
全16曲が彼のオリジナルで、けっこう内省的。
かなりフリーよりな曲も多く、予測不可能な展開。
トランペットの音をこえた、唸りとも歌とも、叫びともつかぬ音がアタマにこびりつく。
前後左右からたたきつける風雨の後には静寂が訪れ、
かと思うとまた雨がたたきつける。
そんな心象風景というか、
アジテーションというか、
インスタレーションというか、
未知の文明の音楽に触れているような、そんな気さえする。
「彼の音楽は、最も思慮深く一音一音が祈りのように丁寧に捧げられている」
とは、ダウンビート誌の言葉。