Mark Guiliana / マーク・ジュリアナ
– 1980年、ニュージャージー州生まれ –
15歳の時、ニルヴァーナ、レッド・ホット・チリペッパーズを聞いてドラムを始める。地元のドラマーから5年間レッスンを受け、ドラムを始めて2~3年頃からジャズドラムに専念。ウィリアム・パターソン大学でジョン・ライリーに師事、2003年にジャズ研究とパフォーマンスの学位を取得して卒業。
アヴィシャイ・コーエンのバンドで頭角を現し、その後マリア・シュナイダー、ブラッド・メルドーとのデュオ “メリアナ”、デヴィッド・ボウイの遺作『★(Blackstar)』を支えるバンドに抜擢されグラミー賞授賞式では、バンドメンバーとして登壇し5部門を受賞、その活躍は多岐に渡る。
近年は”ビート・ミュージック”をテーマにした作品をリリース。ジャズ、そしてビート・ミュージックと、ジャンルを超え活躍。
マシンライクなドラミングで有名だが、自身のアコースティックなジャズ・カルテットでもジャズを更新し続ける。拡張するジャズシーンの中でも最前線といえるドラマー。
https://open.spotify.com/intl-ja/album/1dbVOkMdeJIdhfNP90VBMa?si=ymlVxIkrSyqGF7lRSoW_rA
アヴィシャイ・コーエンとマーク・ジュリアナの邂逅、新たなジャズの胎動!
The encounter between Avishai Cohen and Mark Guiliana, the new embryo of jazz!
Avishai Cohen / At Home / 2005年
アヴィシャイ・コーエン / アット・ホーム
Bass – Avishai Cohen (Tracks: 1 to 9, 11)
Piano (Tracks: 1 to 5, 7, 8, 11), Electric Piano (Tracks: 1, 3, 5), Organ (Tracks: 5, 10) – Sam Barsh
Drums – Mark Guiliana (Tracks: 1 to 3, 5, 7, 8, 10, 11)
Alto Flute (Tracks: 2, 6, 9), Flugelhorn (Tracks: 2, 6, 9), Flute (Tracks: 2) – Anne Drummond
Frame Drum – Tomer Tzur (Tracks: 2)
Percussion – Jeff Ballard (Tracks: 6), Mark Guiliana (Tracks: 2, 9), Yosvany Terry (Tracks: 9)
Soprano Saxophone (Tracks: 1, 10), Tenor Saxophone (Tracks: 6), Shaker (Tracks: 3) – Yosvany Terry
Vocals – Anne Drummond (Tracks: 3), Mark Guiliana (Tracks: 3), Sam Barsh (Tracks: 3), Yosvany Terry (Tracks: 3)
Written-By – Avishai Cohen
Written-By – Mark Guiliana (Tracks: 3, 5), Sam Barsh (Tracks: 3, 5), Yosvany Terry (Tracks: 3)
きょうは、現代ジャズドラマー列伝 ≪ マーク・ジュリアナの巻 ≫ の第1弾!
イスラエル出身ベーシスト、アヴィシャイ・コーエンのバンドで、そのキャリアをスタートさせたマーク・ジュリアナ。
初参加は、アルバム “Lyla” だけど、そこでは3曲だけの参加なので、
ガッツリ参加の次作、このアルバムから紹介したい。
これは、 “Lyla” の2年後。
ジャケットの通り “ At Home ” ていうぐらいでくつろいだムード。
とくにコンセプトとかテーマ追求ではなく、
いま、彼らが興味あることを素直に表現してるのかも。
ドラム、マーク・ジュリアナの存在を反映しての実験的というか、
より純粋にリズム、あるいはあらたなグルーヴを追求しているかのような
曲も目立ってる。
あらためて聴くと、ジュリアナ提供の楽曲には、ビート・ミュージック的な、
思いきり偏った作風の楽曲もあって驚く。
おそろしく高難度な曲ばかりだと思われるけどけど、
その独特なメロディセンスとリズムゆえか、
非常に心地よく、緩急よくアルバムを通して非常に楽しめる1枚。
リーダーであるコーエンとビートの更新者ジュリアナの個性が相まって、
NYにあらたなジャズが走り出した瞬間の記録。