ジェフ・バラードを新メンバーにむかえた第2次ブラッド・メルドー・トリオの幕開け、完成度高し!
The second Brad Mehldau Trio, with Jeff Ballard as the newest member, opens with a high degree of perfection!
Brad Mehldau Trio / Day Is Done / 2005年
ブラッド・メルドー・トリオ / デイ・イズ・ドーン
Piano, Produced by – Brad Mehldau
Bass – Larry Grenadier
Drums – Jeff Ballard
現代ジャズドラマー列伝 ≪ ジェフ・バラードの巻、第8弾 ≫ は、
ついにジェフ・バラードがブラッド・メルドー・トリオのメンバーに。
まあ、言いにくいことですが、このアルバムいいです、凄く。
ジェフ・バラードのドラミングはどうなのか ?! 。
シンプルです。そしてそれがいい。
問題作 “Largo”
で証明されたように、リズム隊をシンプルにした方が、
よりメルドーのピアノの魅力が浮かび立つ。
ある意味、ホルヘ・ロッシィはメルドーに近い存在だった。
鬱屈した試み(音楽的にね)、ジャズのドラミングへの疑問と挑戦。
そういう意味で非常にメルドーと共感するところが強かったのかと。
ただトリオのなかに2人も複雑な人、ややこしい人がいるとサウンドは混沌を避けられない。時として爆発的な何かを生みだすときもあるかもしれないけど、ややこしさ、もったりさ、そういったものが付きまといがちだ。
そこいくと、今度のトリオは非常に分かりやすいし楽しい。
そういうことなのかな。
10曲中、2曲がオリジナルで、あとカヴァー。
レディオヘッドにバートバカラックにビートルズ、ニックドレイクにポールサイモンと選曲もまた、楽しい。
ホルヘ・ロッシィには申し訳ないが、これ名盤。
“ Day Is Done ” というタイトル。
ジャケットのひび割れた大地は、
なんだか、ちょっと痛いけど美しい夕焼け(朝焼けかも)が輝いてる。
Jeff Ballard / ジェフ・バラード
– 1963年、カリフォルニア州サンタクルーズ生まれ –
14歳でドラムを始め、カブリヨ・カレッジで音楽理論を学び、多くのバンドとツアーしながらドラムへの独自のアプローチを開発した。24歳の時、8ヶ月間レイ・チャールズのビッグバンドに参加。1990年にニューヨークに移り、ベン・モンダー、カート・ローゼンウィンケル、マーク・ターナー、ベン・アリソンとコラボレーションを始めた。2005年にブラッド・メルドーが、スペインに戻ることを計画していたホルヘ・ロッシーの代役としてジェフを自身のトリオに招聘する。
レコーディング・セッションやツアーの共演者は、チック・コリア、パット・メセニー、ジョシュア・レッドマン、カート・ローゼンウィンケル、などなど。マーク・ターナー、バラード、ラリー・グレナディアを擁するFly Trioの共同リーダー、自身のグループ、ジェフ・バラード・トリオさらにジェフ・バラード・フェアグラウンズと幅広い活動で知られる。
非常に多彩で、様々な音楽ジャンルに対応できるドラムスタイル。緻密に演奏することができる一方、フリーなアドリブ演奏も得意で強いグルーヴ感や独特なリズム感がある。ドラムセットのセッティングにも独自性が強く、様々なドラムセットやシンバル、そして世界中の民族楽器を使用しカスタマイズしている。