Jeff "Tain" Watts / ジェフ・テイン・ワッツ

Jazz Drummers of Today
現代ジャズドラマー列伝

Jeff “Tain” Watts / ジェフ・テイン・ワッツ / No,007

これが現代のジャズですよ!というブラフォード、2000年の高らかな宣言!
This is Contemporary jazz! is the high declaration of Bradford, 2000!

Branford Marsalis Quartet / Contemporary Jazz / 2000年
ブランフォード・マルサリス・カルテット / コンテンポラリー・ジャズ

Saxophone – Branford Marsalis
Bass – Eric Revis
Drums – Jeff “Tain” Watts
Piano – Joey Calderazzo
Written-By – B. Marsalis(Track: 1 to 3, 5), E. Revis (Track: 6), I. Berlin (Track: 4), J. Watts (Track: 7)

本日も ≪ 現代ジャズドラマー列伝・ジェフ・テイン・ワッツの巻 ≫ で、第7弾。

ブラフォード・マルサリス・カルテットの2000年リリース・アルバム。
その名も “ コンテンポラリー・ジャズ ” 。

メンバーは、リーダーのサックス奏者ブラフォード・マルサリスに、
ベースは、エリック・レヴィス、
ピアノのジョーイ・カルデラッツに、
ドラムのジェフ・テイン・ワッツというお馴染みのカルテット。

出だしからジェフ“テイン”ワッツの強烈なドラムがリードする。
2曲目は、ピアノのジョーイ・カルデラッツォをフューチャーした美しいバラード。
3曲目は、限りなくフリーに近い変幻のリズムをもった16分におよぶ大作。
つぎは、スタンダード曲 “ Cheek to Cheek ” を高速4ビート・ラテンで。
5曲目、ドラム・ソロがたたみ掛けるように現れては消え、ブラフォードとカルデラッツォの乱れ打ち。
しっとりしたナンバーを挟んで、ソウルフルなベースの見せ場あるナンバーに、ラストは、ブルージーに決める。

こねくり回して退屈なコンテンポラリーとは、まったく違う。
グイグイ引っぱる力業で、まったく飽きさせない。

コンテンポラリー・ジャズとは、リズムの開放。
新しいジャズは、ドラマーがリードすると言わんばかりの痛快なワッツのドラミングが全編にわたって冴えまくるナイスなアルバム。

第43回グラミー・アワード、ベスト・ジャズ・インストゥルメンタル・アルバム賞ウィナーは、納得!

Jeff “Tain” Watts/ジェフ・テイン・ワッツ
– 1960年ペンシルベニア州ピッツバーグ生まれ –

“Tain/テイン” は、ケニー・カークランドから付けられたニックネーム。
バークリー音楽大学でブランフォード・マルサリスと出会い1981年にウィントン・マルサリス・カルテットに参加し華々しくデビュー。
それまでの職人的なジャズ・ドラマーと違い、あらゆるジャンルのプレイが可能な先駆け的ドラマー。
幼い頃からロック、ファンク、ブルースなど様々な音楽を聴いて育ちクラシックやジャズをベーシックな基礎として学んで育った世代の筆頭。

爆発的なパワーとスピード、そして複雑なリズムのマスターであり変幻自在のドラミングが可能。
比類のないテクニック、うねるようなスイング感、希有なエレガンスがもたらす表現力は多彩かつ優雅で、ジャズの革新者と賞賛される現役世代最高のドラマー。

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