Branford Marsalis Quartet / The Secret Between the Shadow and the Soul / 2019年
ザ・ブランフォード・マルサリス・カルテット / ザ・シークレット・ビトウィーン・ザ・シャドウ・アンド・ザ・ソウル
Saxophone – Branford Marsalis
Piano – Joey Calderazzo
Bass – Eric Revis
Drums – Justin Faulkner
Producer – Branford Marsalis
きょうは、前回のブランフォード・マルサリス繋がりで、
彼のカルテット、2019年渾身の1枚。
メンバーは、サックスのブランフォード・マルサリスに、
ピアノが相方、ジョーイ・カルデラッツォ。
ベースは、エリック・レヴィスで
ドラムが、マルサリスより30歳年下ジャスティン・フォークナー。
もうね、凄いよこのアルバム。
のっけからワッツを超えるような重戦車ぶりを発揮する
レヴィス&フォークナーのリズム隊。
そして、咆哮するマルサリス。
2曲目は、哀愁たっぷりの美しいバラードで、
次は、ファニーなワルツ。
そして、4曲目もイカしたスローなラテン・ナンバー。
5曲目もスローなナンバーかと思わせて、
どっこいフォークナーのスパークするアグレッシヴなナンバー。
つぎは、カルデラッツォのピアノがリードするこれまた美しくも激しい楽曲。
そしてラストは、明るめのイントロから全員が弾けるキース・ジャレットの “The Windup”。
楽曲はレヴィスとカルデラッツォが2曲、マルサリスが1曲提供で、
それ以外が2曲。リーダー一極でもなくカルテットとしての音が練り上げられた感じ。
全体としてバラエティあって聴き応え十分なんだけど、
それぞれのメンバーの見せ場がたっぷりで、
バランスの良さとアグレッシブな姿勢が非常に印象的な1枚。
前作でヴォーカリスト、カート・エリングと組んだり、
メロディアスで聴きやすい方向性にいくのかな、
マルサリスも60過ぎたしな……なんて思わせて、
いやいやどうしてこの1枚、直球炸裂入魂の作品。
長いキャリアを経たカルテットの最高到達点的アルバム。