これほど楽しいデュエットは他にない。音楽の神に選ばれた2人の共演!
There is no other duet as enjoyable as this one. Two people chosen by the gods of music to perform together!
Chick Corea & Hiromi / Duet / 2008
Piano – Chick Corea
Piano – Hiromi /上原ひろみ
++++++++++++++++++++++++++++++++++
JazzDog’s Rating ☆☆☆☆☆
Degree of
Thrilling Sounds / スリリング度 ☆☆☆
Dramatic / ドラマチック度 ☆☆☆
Elegance / エレガント度 ☆☆☆
Aesthetic / 美しい〜度 ☆☆☆
Wistful / 哀愁度 ☆☆☆
Affinity / ジャズ初級者度 ☆☆☆
Stylish cover arts / ジャケ買い度 ☆☆☆
ピアノ繋がりで、最近新譜がでた上原ひろみ(このところなにかと露出が多かったね)を取り上げようとブログをよく見てみたら、まだ1枚も紹介したことなかったみたい。2・3枚は取り上げたつもりになってた。
ということで新譜じゃなくて出会った順で、まずは2008年のチック・コリアとのデュエット。
も〜これね、最高! こんな楽しいデュエット・アルバムは他にないかも。
上原ひろみにとってはチック・コリアといえば、直接の師ではないものの自分のキャリアを大きくプッシュアップしてくれた恩人、↓ のような存在。
12月、上原が16歳の時、上京した折にたまたまヤマハで来日公演のためのリハーサルを行っていたチック・コリアと出会い、コリアに促されて目の前でピアノを弾いた。上原の技術に感銘を受けたチックも加わり、その場で即興での共演となった。上原の卓越したピアノの才能を見抜いたチックは来日公演の最終日に上原をステージに上げ、今度は観客の前で共演を果たす。(Wikipediaより)
そのときから10年以上を経て同じステージに立つことが出来るよろこびもひとしおだろう。
全編にわたって、跳ね回る子犬のように疲れ知らずの上原と、それを温かく見守るようにリードしてゆくチック・コリアの姿が目の前に浮かぶようなライブだ。
それにしても2人の互いの音への反応の速さったらない。
もちろん打合せもあるだろうけど、どうやったらこんな混乱の紙一重前で踏みとどまるような演奏の掛け合いが出来るのだろう。聴いていながら、肌が粟立つ場面が幾度も訪れる。
このアルバムは、ピアノ2台ということで、定位もハッキリしてるから2人の音をキッチリと聴き分けることが出来る。チックがこうきて、上原がこう返すみたいな聴きわけでライブを追体験できるのが楽しみだ。
上原ひろみにとって、確実に2度目の大きなキャリアアップの契機となったであろう、このコラボレート。
偉大な先人の大いなる愛もまた感じられる。
ピアノという楽器の素晴らしさ。
音楽が起こす奇跡の素晴らしさに出会える1枚。