後期チック・コリアの金字塔と言っていいピアノ・トリオの名盤!
A great piano trio album that can be called a milestone of late Chick Corea!
Chick Corea Trio / Trilogy / 2014
チック・コリア・トリオ / トリロジー
Piano, Producer – Chick Corea
Bass – Christian McBride
Drums – Brian Blade
さて今日も、現代ジャズドラマー列伝 ≪ ブライアン・ブレイドの巻 ≫ で、第13弾。
チック・コリアの後期金字塔と言える名盤「トリロジー」。
2000年以降のチックの活動の中でも、もっともオイラが好きなユニット。
同窓会的アルバム(それはそれでワクワクするのだが)とは違うし。
もっと、セッション性が高くスリリング。
シンプルな構成ゆえ3人のインタープレイが、ダイレクトに感じとられる。
第57回グラミー、ベスト・ジャズ・インストゥルメンタル・アルバム賞、
そしてベスト・インプロヴァイズド・ジャズ・ソロ賞、2部門制覇のアルバムだ。
70歳を超えたチック・コリアが、30も歳の離れたベーシスト クリスチャン・マクブライドとドラマー ブライアン・ブレイドという現役最高峰とも言えるリズム隊2人と行ったライブ・ツアーの記録。
2010年の北米ツアーと札幌公演、2012年秋~冬のヨーロッパ・ツアーから厳選したライブ盤だ。
毎度お馴染みのコール・アンド・レスポンスで盛り上げる “ Spain ” や、
チックの奥さんゲイル・モラン ヴォーカルの “ Someday My Prince Will Come ” は、
ご愛敬だけど、比較的硬派な内容3枚組で聴き応え満点。
まあ硬派といっても、チックの浮き立つような、跳ねるような晴れやかな音色でのインプロビゼーションが、沈鬱な気分を連れてくることはないので心配ない。
衰えることないチックのクリエイティヴと、恐るべき反応速度とインタープレイで答えるリズムの2人。
どこまでも楽しく最上級のピアノ・トリオを堪能させてくれる。
グラミー2部門制覇は、ダテじゃない。
ちなみにベスト・インプロヴァイズド・ソロ賞は、6曲目 “ Fingerprints ” 。
(この曲、マクブライドのソロがまた凄い〜!)
ディスク3には、30分の大作 “ Piano Sonata: The Moon ” もあり、
最初から最後まで横綱相撲。
時代によって色んな顔を見せる、いや同時期にも色んな顔を使い分ける天才だけど、
まさしく後期チック・コリアの金字塔と言っていいピアノ・トリオの名盤。