ワンホーンでぶちかますクリスポッターの横綱相撲、ヴィレッジ・ヴァンガード・ライブ!
Chris Potter’s one-horn, the King’s Play, Village Vanguard Live!
Chris Potter / Got the Keys to the Kingdom: Live at the Village Vanguard / 2023年
Tenor Saxophone – Chris Potter
Bass – Scott Colley
Drums – Marcus Gilmore
Piano – Craig Taborn
さて今週は、今のヤツからいこうかな。
クリス・ポッターのヴィレッジヴァンガード・ライブ。
出だしの3秒で、もういい予感しかしない。
そして、その予感はアルバムの最後まで裏切られることはない。
クリス・ポッターのサックスの音の説得力ったらハンパない。
ロング・トーン1発で胸に迫る。
自分の音、声を手にするとは、こんなにも力のあることなのか。
もちろん、高速で溢れ出るフレーズはじめ、
その比類無きテクニックと歌心があってのことだが、
何よりも、それら全てに宿る明るさというか肯定的なエナジーが聴くものを熱くする。
まさしく世界の「Blue Giant」的存在、No,1、横綱、キング。
メンバーは、ベースがスコット・コリー、
ドラムが、マーカス・ギルモア、
そして、ピアノは、クレイグ・テイボーン、最高のメンツ。
各自の自由でありながら一体となったプレイが、
楽曲のレベルをとてつもない高みに導く。
自らのルーツである選曲で、シンプルに、ひたむきに、
そして、持てるものを全て出し切ろうとするかのようなポッターのプレイ。
いやはや、またしても新たな伝説がヴィレッジ・ヴァンガードに刻み込まれた。