ラテン・ジャズを代表するキューバ出身のドラマー ダフニス・プリエトの鮮烈なデビュー・アルバム。
Dafnis Prieto, the Cuban drummer who now represents Latin jazz, released his brilliant debut album.
さてさて、
≪ 現代ジャズドラマー列伝 ≫ アリ・ホーニグに引き続いてもう一人。
Dafnis Prieto / ダフニス・プリエト
– 1974年、キューバ、サンタクララで生まれ –
幼少時からパーカッションとギターを学び、10代後半でハバナの国立音楽学校でクラシック音楽とアフロキューバン音楽を学ぶ。2000年にアメリカに移住し、数々の有名アーティストと共演しグラミー賞を含む数々の賞を受賞。
教育者としても熱心で、2005年から2014年までニューヨーク大学のジャズスタディーズの教員を務め、2015年にはマイアミ大学のフロスト音楽学校の教員になった。いまだ謎多きラテン・リズムの構造&可能性に迫った研究書も執筆。
キューバ音楽の影響とスイング感覚を基盤として、複雑なリズムパターンやポリリズムを駆使し、様々な音楽ジャンルとスタイルを融合させた独創的なドラミングに定評がある。またその活動範囲はドラム演奏に限らず、ダンス、映画、室内楽のための音楽も作曲も手がける才人。
Dafnis Prieto / About The Monks / 2004年
ダフニス・プリエト / アバウト・ザ・モンクス
Drums – Dafnis Prieto (Tracks: 1 to 8)
Percussion – Dafnis Prieto (Tracks: 1, 4, 9)
Keyboards, Vocals – Dafnis Prieto (Tracks: 9)
Melodica – Dafnis Prieto (Tracks: 5)
Acoustic Bass – Hans Glawishnig (Tracks: 1 to 8)
Alto Saxophone – Yosvany Terry (Tracks: 1)
Electric Piano – Luis Perdomo (Tracks: 6)
Flugelhorn – Brian Lynch (Tracks: 4)
Piano – Luis Perdomo (Tracks: 1 to 5, 7, 8)
Producer – Dafnis Prieto
Shekere – Yosvany Terry (Tracks: 6)
Soprano Saxophone – Yosvany Terry (Tracks: 4)
Tenor Saxophone – Yosvany Terry (Tracks: 2, 5, 8)
Trumpet – Brian Lynch (Tracks: 1, 2, 5, 8)
Violin – Ilmar Gavilan (Tracks: 7)
Written-By – Dafnis Prieto
ダフニス・プリエトは、キューバ出身のドラマー。
そして、そんな彼のデビュー・アルバムの脇を固めるのもキューバ出身の凄腕たち。
ベースのハンス・グラヴィシュニク、
サックスのヨスバニー・テリー、
ピアノのルイス・ペルドモ、
トランペットのブライアン・リンチという、そうそうたるメンツ。
いきなり出だしからハイプレッシャーなサンバで始まるこのアルバム。
全曲オリジナルという強気なダフニス・プリエトは、ドラミングだけじゃなく各方面に才能を発揮する。
全員が一丸となった演奏は、まったく飽きることなく通しで聴かせるけど、
正直、アルバムまるごとがプリエトのソロのような感じで、
ドラミングを追っかけているだけでも楽しくってニマニマしてしまうご機嫌な1枚。
極度に高くチューニングされたドラム音が終始脳味噌を刺激してくれる
ポリリズムとラテン・ブラスのアンサンブル。
薄ら寒いここ最近の天候をラテン・パワーで吹っ飛ばせ!