ダークで内省的、緻密な構造と複雑なリズムからなるNYコンテンポラリーこじらせ系デヴィッド・ビニーの3管セクステット!
David Binney / Barefooted Town
Alto Saxophone, Voice, Composed By, Mixed By – David Binney
Tenor Saxophone – Mark Turner
Trumpet – Ambrose Akinmusire
Piano – David Virelles
Bass – Eivind Opsvik
Drums – Dan Weiss
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Degree of
Contemporary / コンテンポラリー度 ☆☆☆
Ensemble / アンサンブル度 ☆☆
Melancholy / メランコリー度 ☆
Wistful / 哀愁度 ☆
Spiritual / スピリチュアル度 ☆
Individual Style / 個性的なスタイル ☆
大好きなアンブローズ・アキンムシーレの参加作品を追っかけてて見つけたアルバム。アキンムシーレは、デビューが2008年なんで、まだキャリア2・3年目というところだ。
デヴィッド・ビニーは、アメリカのアルト・サックス奏者。1961年生まれだから今年60歳を迎える人、ベテランと呼んで差し支えないだろう。
オランダの名門4ビート帝国(?)クリス・クロス・ジャズ・レーベルから多くのアルバムを出してる人だ。
メンバーは、2人のほかにマーク・ターナーを加えて3管体制。
ベースがアイヴィン・オプスヴィーク、ドラムがダン・ワイス。それにピアノのダビィ・ビレージェスを加えたセクステット、豪華だ。
サウンドの方は、3管を活かしたキメがキレよく入る曲が多いけど、壮快とまではいかない。
デヴィッド・ビニー調とでもいうか、やや無機質でダーク。コーラスの入る曲も何曲かあるけど、2曲くらいはスピリチュアルな空気まで醸しだしている。
アキンムシーレは堂々とした吹きっぷりで、ビニーのサックスとは対照的な哀感こもったソロで聴かせる。
全編通して気持ちよかったのはダン・ワイスのドラミングとダビィ・ビレージェスのピアノ。
ときおり “ おっ”と思わせるし、ダークな曲調、退屈になりそうな気難しさをかき回すようなプレイが楽しかった。
ドラムとの対比でそれぞれのソロを聴き直してゆくと、またおもしろさがにじみ出す。
クリス・クロス近辺をふだんあまり聴かないので、よく知らなかったけどデヴィッド・ビニー周りでよく共演しているメンツみたい、また探ってみなきゃ。