Piano Trio

Jazz Drummers of Today
現代ジャズドラマー列伝

Magnus Öström / マグヌス・オストロム / No.003

エスビョルン・スヴェンソン自身が、ベスト・パフォーマンスと言い切った e.s.t.絶頂期のライヴ。
Esbjörn Svensson himself said that this was his best performance at the peak of his e.s.t. career.

e.s.t. / Live in Gothenburg / 2019年
e.s.t. / ライヴ・イン・ヨーテボリ

Piano – Esbjörn Svensson
Bass – Dan Berglund
Drums – Magnus Öström
Composed by, Arranged by, Performer – E.S.T.

本日は、現代ジャズドラマー列伝 ≪ マグヌス・オストロムの巻 ≫ 3連発目!
2019年にリリースされたe.s.t. のライヴ音源。

2001年スウェーデンのヨーテボリでのライブの未発表音源を集めたのがこれ。

ピアノのエスビョルン・スヴェンソンが不慮の事故で亡くなったのが、2008年。

2001年といえば、彼らが大きく飛躍した3部作、
“ From Gagarin’s Point of View ” 1998年、
“ Good Morning Susie Soho” 2000年、
Strange Place for Snow ” 2001年を発表直後。

自分たちのスタイルを確立し、世界に自分たちを知らしめた。
そんな、乗りに乗ってる最高の時だ。

従来のジャズというくびきから解き放たれて、
新たな地平に躍り出た歓びと自身に満ちている。

ライブ盤ならではで各自のソロも長尺で、聴き応えあり。
アルバムに入っていない曲もあったりして楽しめるし、

何より、
セットリストも用意しない即興性に重きを置く彼らならではの生の息づかい。
後年エスビョルン・スヴェンソン自身が、ベスト・パフォーマンスと言い切った、
故国、第2の都市ヨーテボリのでライヴ・パフォーマンス。

ルノワールのピクニックを思わせるような牧歌的なジャケ写が、また泣かせる。

Magnus Öström / マグヌス・オストロム
– 1965年、スウェーデン、ヴェストマンランド州ヴェステロース生まれ –

マグヌス・オストロムは、芸術家を両親に持ち、ジミ・ヘンドリックス、ディープ・パープル、オールマン・ブラザーズ、レイナード・スキナードといった兄の音楽的指向に影響を受けて育った。8歳の時に初めてドラムセットを手にし、すぐに後にe.s.t.を組むこととなる友人でピアニストのエスビョルン・スヴェンソと音楽を演奏するようになる。1981年からヴェステロース市の音楽文法学校に通い、スヴェンソン・トリオで演奏する。ストックホルムの音楽アカデミーで学ぶとともに地元の様々なバンドで演奏し、1987年から1992年までは、歌手モニカ・ボルフォースのバンドのメンバーとして活躍した。1989年からはスヴェンソンと活動を共にし、彼の事故死までともにe.s.t.で活躍。
絵筆を振るうように自由に、しかもこの上なく美しい彩りで空間を埋めてゆくスティック捌き。打ち込みとも思えるような正確さで常に変化し続ける即興性、クールな疾走感が持ち味。スウェーデン・ジャズを世界に知らしめた立役者。

RELATED POST