イーライ・デジブリ、ブラッド・メルドーとともに御大2人を立てての快作。
Eli Dejibli, a good work with two giants up along with Brad Meldor.
Eli Degibri / Israeli Song / 2010
Tenor Saxophone, Soprano Saxophone, Producer – Eli Degibri
Bass – Ron Carter
Drums – Al Foster
Piano – Brad Mehldau
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Degree of
Elegance / エレガント度 ☆☆☆
Lyrical / リリカル度 ☆☆☆
Wistful / 哀愁度 ☆☆☆
Relaxing / まったり度 ☆☆☆
Affinity / ジャズ初級者度 ☆☆
Stylish cover arts / ジャケ買い度 ☆☆
サーシー・シャロームを2作紹介したので、同じくイスラエル出身の未紹介のヒトいってみよう。
1978年生まれのテナー・サックス奏者イーライ・デジブリ。
トランペットのアヴィシャイ・コーエンと共にイスラエル・ジャズの第二世代を代表する存在。
まず、このアルバムのメンツがすごい。
本人の他は、ベースがロン・カーターにドラムがアル・フォスター。
そしてピアノがブラッド・メルドーという大御所だらけのカルテットとなっている。
1曲目からメルドー節炸裂(というかメルドーの曲)。リズムの雰囲気がメルドーのオリジナルの時とは違ってておもしろい。メルドーも結構攻めてるし、デジブリのソプラノもしだいに熱気を帯び、最後の方の2人の絡みも聴かせる。
ひさびさ聴いたけど、アル・フォスターの音はじつにいい。
おお、こんな感じか!と思いきや、2曲目からはまた雰囲気が変わる。
全体通してリラックスした空気が流れ、意外とストレート・アヘッドなジャズで、ミディアムからスローなテンポで構成される。
イーライ・デジブリは、けっこうメロディアスなビバップ的な曲を書くんだな。
いや、御大2人に気遣っての曲構成、あるいは演奏なのかもしれない。
メルドーとシャロームなら、もっと尖ったアルバムが出来たかと思うけど、2人を立てた楽しい演奏。
これはこれで、いいのかも。
6曲目には、アル・フォスターとのデュオを挟み。
ラス前は、夢だったというロン・カーターとのデュオ。
そしてラストがブラッド・メルドーとのデュオでタイトル・ナンバー、しっとりと締めている。