ゲーリー・バートン&パット・メセニー、12年ぶりの師弟の邂逅!
Gary Burton & Pat Metheny, first encounter between master and disciple in 12 years!
レジェンダリー・シリーズ ≪ ゲイリー・バートンの巻その9 ≫ は、
1990年の “ リユニオン ” なり。
タイトルどおりパット・メセニーとの12年ぶりの共演となったアルバム。
(13年前の共演は、こちら)
メンバーは、ピアノが若手のミッチェル・フォアマン。
ベースがウィル・リー、そしてドラムがピーター・アースキン。
レーベルがGRPということもあるのか完全にフュージョンに近いサウンド。
しかしながらジャズあるいはフュージョンというより、
完全にパット・メセニー・サウンドといった方がいい内容だ。
お膳立て&プロデューサーは、ゲーリー・バートンなので、
かつて不完全燃焼に終わっていた最愛の弟子との共演を、
満を持してメセニーを全面にフューチャーして完成させたアルバムとなっている。
1990年のメセニーは、
1981年 “ Offramp ” 、1987年 “ Still Life (Talking) ” 、1989年 “ Letter from Home ” と自身のグループにてどえらいヒットを飛ばし、押しも押されぬジャズ界のスターとなった存在だから、その成長ぶりをよろこぶ師匠バートンもうれしくて仕方ないのだろう。
全編にわたってメセニーのギターとそれに絡むバートンのヴァイヴが、爽やかに跳ね回る。
メセニーと、彼を活かす編曲構成を用意したバートンの素晴らしいプレイが冴えわたる。
メセニーのギターと、スラップ・ベースが絡むという珍しい展開ながら、そんなこともまったく気にならない、むしろカッコいい。アースキンとリー、そしてフォアマンのリズムは完璧。
ジャケット・デザインが、
この気持ちよく晴れわたる内容を表現しているかは疑問だけど、
師弟の歩みの中で欠くことのできない名盤であることは確実。