豪快なマーカス・ギルモアの繊細な技の冴えが心地よいギター・アルバム!
This guitar album features the usually dynamic Marcus Gilmour with a pleasantly subtle technical brilliance!
Gilad Hekselman / Hearts Wide Open / 2011年
ギラッド・ヘクセルマン / ハート・ワイド・オープン
Guitar – Gilad Hekselman
Bass – Joe Martin
Drums – Marcus Gilmore
Saxophone – Mark Turner(Tracks: 3, 5, 6, 8)
Composed By , Arranged By – Gilad Hekselman
現代ジャズドラマー列伝 ≪ マーカス・ギルモアの巻 ≫ 第3弾!
きょうはイスラエル出身のギタリスト、
ギラッド・ヘクセルマンの2014年のサード・アルバム。
メンバーは、サックスのマーク・ターナー、
そしてドラムのマーカス・ギルモア、
ベースは、ジョー・マーティンという布陣。
ギルモアのイケイケどんどんではない繊細なドラミング。
全体を引き締めコントロールしてゆく感じがグッド。
そしてターナーがいい仕事してる。
というか、ギラッドが凄いターナーを盛り立ててる感じ。
それにしてもターナーは自分のリーダー作ではない方が輝く(失礼!)。
ギラッドのソロは、とてもリリカルで歌心に溢れてる。
現代ジャズにありがちなウネウネとした捉えどころのなさ(ギターに限らず全般的にそうだよね)とは、一線を画した美しさがある。
やや内向きな楽曲が多くはあるけど、
イスラエル出身の血か?哀愁が見え隠れするし、
やはりひと味違った個性を感じさせるギタースタイルだ。
穏やかで牧歌的な曲が多いけど、ギラッドのギターを、
そして、それに応えるメンバーの音を追いかけるとまるで飽きない。
ターナー参加の4曲がいい具合に、テンションを保ってくれてもいる。
これぞ、新時代のジャズ・ギター・アルバムという1枚。
Marcus Gilmore / マーカス・ギルモア
– 1986年、 ニューヨーク生まれ –
マーカス・ギルモアは祖父であるレジェンド・ドラマー、ロイ・ヘインズから10歳のときドラム・キットを与えられる。ラガーディア音楽芸術芸術高校を卒業し、ジュリアード音楽院とマンハッタン音楽院にも入学。16歳のときからプロとしてツアーを行っている。
チック・コリア、ゴンサロ・ルバルカバ、ニコラス・ペイトン、スティーブ・コールマン、ヴィジェイ・アイヤー、アンブローズ・アキンムジレなど、現在最も有名なコンテンポラリー・ジャズ・アーティストと共演。また、自身のバンドでソロプロジェクトにも着手している。チック・コリアとの仕事でグラミー・ベスト・ラテン・ジャズ・アルバム賞も獲得している。
特にトニー・ウィリアムズ、エルヴィン・ジョーンズ、ミルフォード・グレイヴスから影響を受けたと語っている。とにかく音色、音の粒立ちが美しく、ゆったりとしたグルーヴの中にも幾重にも重なったポリリズミックなタイム感覚、反応の速さと柔軟性を持ちあわせる。