故ロイ・ハーグローブの弟子にして若干21歳のバハマ出身トランぺッター ギブトン・ジェリンの初リーダー作品。
This is the first leader album of Giveton Gelin, a 21-year-old trumpeter from the Bahamas who is a student of the late Roy Hargrove.
Giveton Gelin / True Design / 2020
Trumpet – Giveton Gelin
Alto Saxophone – Immanuel Wilkins
Piano – Micah Thomas
Bass – Philip Norris
Drums – Kyle Benford
Composed & Arranged – Giveton Gelin
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JazzDog’s Rating ☆☆☆☆
Degree of
Contemporary / コンテンポラリー度 ☆☆☆
Thrilling Sounds / スリリング度 ☆☆☆
Elegance / エレガント度 ☆☆
Ensemble / アンサンブル度 ☆☆
Lyrical / リリカル度 ☆☆☆
Romantic / ロマンティック度 ☆☆☆
Wistful / 哀愁度 ☆☆
Groove / グルーヴ度 ☆☆☆
Affinity / ジャズ初級者度 ☆☆☆
Stylish cover arts / ジャケ買い度 ☆☆☆
きょうも、イマニュエル・ウィルキンス参加作品でいくよ!
これは、2020年に出たアルバム。
なんと故ロイ・ハーグローブの弟子にして若干21歳のバハマ出身のトランぺッター ギブトン・ジェリンの初リーダー作品。
本人他のメンバーは、サックスのイマニュエル・ウィルキンス、ピアノはウィルキンス組みのミカ・トーマス、ベースはフィリップ・モリス(冗談みたい ?!)、ドラムのカイル・ベンフォードという布陣。
6曲目ロイ・ハーグローブに捧げたスタンダード “ Everytime We Say Goodbye ” 以外はすべてオリジナルという構成。
1曲目の短いプレリュード的ペットのソロに続いて、2曲目、いきなりガツンと来る。
ウィルキンス節を予測していると、気持ちよく裏切られ爽やかで勢いのある2ホーンのバップ・ナンバー。続いて2曲目も気持ちのいいナンバー。
ストレート・アヘッドなスタイル。
ギブトン・ジェリンはメロディ重視のテーマに加え、ソロでもメロディの延長のようなスタイルだ。それでも、吹っ切れた気持ちの良さは曲の良さなのか。対照的なウィルキンスとピアノのトーマスのソロは、圧倒的で凄まじい。
対照的な2者の存在がまた全体をじつにスリリングに引き締めて楽しく、
ありそうでない心地よさに気分があがる。
中盤以降、穏やかなミドルテンポの曲が多いけど、温かな音色、気持ちよく抜けるジェリンのペットはじつに心地よく、アルバムとしても充実している。
もちろんジェリンが、今後どういったスタイルを貫くかはまだまだ未知数だけど、
このアルバムを聴く限り、オーディエンスを置き去りにしないサービス精神、
師匠のロイ・ハーグローブの影響が強く感じられてうれしい。
また1人見逃せない存在の若者登場。