Greg Hutchinson / グレッグ・ハッチンソン
(Gregory Hutchinson)
– 1970年ニューヨーク、ブルックリン生まれ –
幼少期から両親に音楽的な影響を受けて育つ。
パーカッショニストの父親は、幼い彼をレゲエ・バンドに引き入れた。母親からは、膨大なレコード・コレクションを受け継いだ。ジャズ、ソウル、ファンクなど幅広いジャンルのアーティストを聴きながら、フィリー・ジョー・ジョーンズに憧れ、彼のように「ホーンで歌うようにドラムで歌いたい」と考えるようになる。トランペット奏者レッド・ロドニーのサイドマンとして10代でプロデビュー。
Manhatten School of Musicで学んだ後、ジャズ界の伝説的なアンサンブル・リーダー、ベティ・カーターに師事。カーターとの2年間の共演で頭角を現し、ロイ・ハーグローブ・クインテットでの活動で脚光を浴び、現在に至るまで成功を収める。
ベーシックな3点セットを好み、前に突っ込むような強力なオン・トップなスウィング感を信条とする。
2000年、新生ジョシュア・レッドマン・カルテットの完璧な一枚。
A perfect piece of the new Joshua Redman Quartet in 2000.
Joshua Redman / Beyond / 2000年
ジョシュア・レッドマン / ビヨンド
Tenor, Alto, Soprano Saxophone, Producer,
Composed By, Arranged By – Joshua Redman
Bass – Reuben Rogers
Drums – Greg Hutchinson
Piano – Aaron Goldberg
Tenor Saxophone – Mark Turner (tracks: 4)
ジョシュア・レッドマンのリーダー9作目、
彼自身のレギュラー・カルテットで望んだ意欲作。
ピアノのアーロン・ゴールドバーグ、
ベースのリューベン・ロジャース、
そして、ドラムのグレッグ・ハッチンソンとレッドマン組としては新顔、
つまり、メンバー一新というメンツ。
いきなり変拍子で攻めてくるけどと、めっちゃスムース。
ハッチンソンのライド・シンバルの美しくも繊細な音に驚く。
ゴールドバーグのピアノもかっこいい。
それにしても、気持ちのいいアルバム。
やはり、ジョシュア・レッドマンは上手い、上手すぎる。
非の打ち所がないとは、この事かもしれない。
正統派と思わせて、たまに凄いクセ球投げてみたり、
色んな意味で緩急自在。
シリアスなのに重くなく、聴かせどころ、
聴く側の集中力もよく分かってますよ、なバランス感覚とサービス精神。
ちょうど30歳なったくらいのレッドマン。
そのテクニック、音の艶、メインストリートど真ん中を余裕で駆け抜ける姿は、
イケメン&細マッチョ&ハーバード卒、もう神々しくさえある。
そしてアーロン・ゴールドバーグも、なかなか非凡なプレイで存在感を示している。
完成度の高い完璧な一枚。
新世代(当時)看板役者の横綱相撲といったとこだろうか。
その説得力、ノせて泣かせて酔わせます。