新世代ジャズ・アーティスト爆誕!ジュリアス・ロドリゲス。
The birth of a new generation of jazz artists! Julius Rodriguez.
Julius Rodriguez / Let Sound Tell All / 2022
Piano, Drums (Tracks: 2, 5), Electric Piano, Synthesizer, Organ – Julius Rodriguez
Double Bass – Philip Norris (Tracks: 1, 6, 7, 9), Ben Wolfe (Tracks: 2), Daryl Johns (Tracks: 4)
Drums – Joe Saylor (Tracks: 1,2), Brian Richburg Jr (Tracks: 3, 6, 7, 9), Jongkuk Kim (Tracks: 4)
Vocals – Mariah Cameron (Tracks: 2), Samara Joy (Tracks: 8)
Backing Vocals – Vuyo Sotashe (Tracks: 2), Nick Hakim (Tracks: 4, 6), Hailey Knox (Tracks: 7)
Soprano Saxophone – Morgan Guerin (Tracks: 3, 5)
Trumpet – Giveton Gelin (Tracks: 4, 6)
先週金曜の “Pachakuti & Young.Vishnu / Dédalo” で、新たな世代のジャズの傾向みたいなことを書いた。
言ってみれば、ロバート・グラスパー “Black Radio” 以降の傾向かもしれない。
同世代以降のアーティストに多大な影響をあたえたと思われるけど、
すでに「ブラック・レディオ」から10年以上が経過した。
明らかにグラスパー・チルドレン的アーティストも出現している。
きょうのジュリアス・ロドリゲスなど、特にそういう世代かもしれない。
若干24歳(リリース時)、「ブラック・レディオ」には14歳で出会っていることになる。
まあ勝手な憶測は別に、ジュリアス・ロドリゲスのリーダー・デビューアルバムがこれ。
一見多様なスタイルの楽曲が入っているように思えるが、
彼が吸収してきた音楽、影響された音楽と現在の指向がない交ぜになったものなのかな。
タイトルも、そう語っているようだ。
オーセンティックなジャズかと思えば、電子的な重低音を使った今風アンサンブルあり。
スティーヴィー・ワンダーのカヴァーで分かるようにオーガニックで美しいメロディへのハッキリとした指向性を示しつつも、嵐のように激しいインプロビゼーションあり。
はたまた、舌を巻くような自身によるドラムプレイありとなかなか驚かせてくれるし楽しませてくれる。
全体としてローファイな空気を醸しつつも、
オーセンティックなアプローチの楽曲でもうっすらとリプロダクションが施してあるし、
型にはまらないアイデアは、新しい世代の音楽だということを明確に感じさせる。
“Julius Rodriguez” の名で、このブログ内の検索に関連アルバムが2枚出てきたことにも、大いに驚いた。
2016年リリースのモーガン・ゲリン “The Saga” と
2020年リリースのカッサ・オーバーオールの “I Think I’m Good” だ。
なるほど納得の音楽性だけど、2016年っていったら16歳やんけ!
まさしくアンファン・テリブルな才能だ。