キース・ジャレット完全復活!トリオとして疾走感が増した最高傑作!
Keith Jarrett is back! A masterpiece with more speed as a trio!
Jack DeJohnette / Legendary Series
Keith Jarrett Trio / Whisper Not / 2000
Piano – Keith Jarrett
Bass – Gary Peacock
Drums – Jack DeJohnette
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JazzDog’s Rating ☆☆☆☆☆
Degree of
Contemporary / コンテンポラリー度 ☆☆☆
Thrilling Sounds / スリリング度 ☆☆☆
Elegance / エレガント度 ☆☆☆
Feel good / ご機嫌度 ☆☆☆☆
Lyrical / リリカル度 ☆☆☆
Aesthetic / 美しい〜度 ☆☆☆
Groove / グルーヴ度 ☆☆☆
Affinity / ジャズ初級者度 ☆☆☆
Stylish cover arts / ジャケ買い度 ☆☆☆
先月のレジェンダリー・シリーズ≪ジャック・ディジョネット≫編、キース・ジャレット “ Still Live(枯葉)” に最高傑作と書いたけど、きょうのアルバムはそれをも超えたと言われることの多い(まあ色んな主張はある)アルバムだ。
97年にキース・ジャレットが病に倒れた2年後、99年のパリでの復活ライヴ・レコーディング。
1曲目は、まさにメンバーも観客も全員が固唾を呑んで見守ったに違いない。
キース大丈夫そうだぞ!
2曲目には、あの“ うれしそうな声” も飛び出す。
そして3曲目には、もうフルスロットル。
これでもう安心。後は、落ち着いて楽しめる。
キースは、もちろんゲイリーとジャックも何かうれしそうだ。
再び3人で演奏できるよろこびに震え、跳ね回るような疾走感。
3人と、そして観客も一体になったかのような歓び。
これ以降、キース・ジャレット・トリオという名前をつかわないと言ったとされるキース、やはり心境の変化というものがあったんだろう。選曲も、ポピュラー・ミュージックからでなく、ほとんどがビバップ。
原点回帰というか、雨降って地固まるというか、
天才キース・ジャレットもちょっとだけまるく、大人になった。
でも演奏の方は、吹っ切れたように溌剌。
ゲイリーとジャックのプレイまでも溌剌の名盤なり。