ケニー・ギャレットの新作は、アフロ・キューバン・ジャズ、ゴスペル、R&Bなど彼がこれまで取り組んできた音楽の集大成。
Kenny Garrett’s new album is a compilation of the music he has been working on, including Afro-Cuban jazz, gospel, and R&B.
Kenny Garrett / Sounds From The Ancestors / 2021
AltoSax, Arranger, Composer, Piano(Tracks:7), Electric Piano(Tracks:2, 3, 4, 6), Producer, Vocals(Tracks:2) – Kenny Garrett
Piano – Vernell Brown, Jr.(all tracks except 3)
Electric Piano(Tracks:4), Organ(Tracks:3), Piano(Tracks:3) – Johnny Mercier
Trumpet – Maurice Brown(Tracks:2)
Bass – Corcoran Holt
Drums – Ronald Bruner, Jr.
DrumsSnare – Lenny White(Tracks: 6)
DrumsSnare(Tracks: 6), Percussion – Rudy Bird
Vocal – Jean Baylor(Tracks:1), Linny Smith(Tracks:2, 3), Chris Anthony(Tracks:2, 3), Sheherazade Holman(Tracks:2, 3), Dreiser Durruthy Bata(Tracks:1), Pedrito Martínez(Tracks:7), Dwight Trible(Tracks:7),
Congas –Pedrito Martínez(Tracks:7)
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JazzDog’s Rating ☆☆☆☆
Degree of
Contemporary / コンテンポラリー度 ☆☆☆
Thrilling Sounds / スリリング度 ☆☆☆
Elegance / エレガント度 ☆☆☆
Feel good / ご機嫌度 ☆☆☆
Sentimental / センチメンタル度 ☆☆☆
Melancholy / メランコリー度 ☆☆☆
Spiritual / スピリチュアル度 ☆
R&B feeling / ソウル度 ☆☆
Funky / ファンク度 ☆☆☆
Groove / グルーヴ度 ☆☆☆
Stylish cover arts / ジャケ買い度 ☆☆☆
先々週辺りから、ECMあるいはヨーロッパが続いていたので、ここらでガツッとファンクネスの効いたヤツを。きょうは、ケニー・ギャレットの最新作。
アルバム・タイトルのとおり「先人達の音楽的遺産、幼少期に聴き親しんだジャズ、R&B、ゴスペルといった音楽を回顧し、それらから得たスピリットを再発見するアルバム」ということだ。
アフリカン・ビートのフォーキーでモーダルな曲からスタートする、いい調子だ。
2曲目は ” Hargrove ” ロイ・ハーグローブに捧げられた曲だという。
なるほど、ハーグローブを彷彿とさせるR&Bの曲、コルトレーンのフレーズが引用されててニヤリ。
3曲目も、ハモンド・オルガンの入ったあまりにもご機嫌なR&B調の曲。
いや〜気分上々な曲なんだけど、ギャレット的にこれでいいのか?とちょっと不安になる。
しかし、心配無用。
4曲目 ” For Art’s Sake ” 、アート・ブレイキーとアフロビートの生みの親トニー・アレンに捧げた曲。
さすがにドラムスのロナルド・ブルーナー・ジュニア入魂の一発、シビれる。
続いてマイナー・アフロ・キューバンでも疾走は続き、
5曲目の ” Soldiers of the Fields ” で熱量はクライマックスへ。
鬼神のごときブルーナーのドラミングに全員の血が沸騰。
タイトル曲は、美しいピアノから始まる切ないラテン・ヴォーカルナンバー。
そして1曲目別バージョン、静かながらもまだまだしっかりとした熾火を感じさせるラスト。
んん〜聴き応えあり。
さすがケニー・ギャレット、いいアルバムだこれ。