きょうは現代ジャズドラマー列伝、テリ・リン・キャリントンの2回目!
Terri Lyne Carrington / テリ・リン・キャリントン
– 1965年マサチューセッツ州メッドフォード生まれ –
サックス奏者の父の影響で幼少時にサックスを演奏し始め7歳でドラムに転向、キース・コープランドに師事。12歳でバークリー音楽大学の奨学金を獲得。10代の頃はアラン・ドーソンに師事し、また作編曲についても学ぶ。1983年ジャック・ディジョネットの奨めでニューヨークに身を移す。
ウェイン・ショーターのオーディションに合格しアルバム『ジョイ・ライダー』の録音に参加。ツアーにも同行することで、その名を世界に知らしめる。
自身のアルバムでグラミーを2度受賞。アメリカで最も権威あるジャズ誌ダウンビートの評論家&読者投票でも常にトップあるいは上位に位置し、現在女性ドラマーとしてというよりダントツのトップドラマー。
パワフルなストロークから生みだされる圧倒的なテクニックとグルーヴ感が持ち味。多彩なワザとダイナミズム溢れる変幻自在なプレイでサウンド全体をコントロールする。
2007年にはバークリーの教授に就任。
2018年には “Berklee Institute of Jazz and Gender Justice” という新しい学部を創設した。
きょうの1枚は、これ ↓。
Michele Rosewoman / Quintessense / 1987年
ミシェル・ローズウーマン / クイントセンス
アグレッシヴで華のあるプレイのミシェル・ローズウーマン、スティーヴ・コールマンとの共演盤。
Aggressive and gorgeous playing by Michelle Rosewoman with Steve Coleman.
Michele Rosewoman / Quintessense / 1987
Piano, Written-By – Michele Rosewoman
Soprano Saxophone – Greg Osby
Alto Saxophone – Steve Coleman
Bass – Anthony Cox
Drums – Terri Lyne Carrington
このアルバムは1987年リリース。
ミシェル・ローズウーマン、女性ピアニストの作品。
ソプラノ・サックス、グレッグ・オズビー。
アルト・サックス、スティーヴ・コールマン。
ベースは、アンソニー・コックス、というメンバー。
大体、難解な曲の多いピアニスト、ミシェル・ローズウーマン。
そこに、M-Baseのグレッグ・オズビー&スティーヴ・コールマンという組みあわせ。
いったいどんな変態曲になるんだ ?! という心配をよそに、これがなかなかいい!
何曲かM-Baseぽいテクニカルな曲があるものの、
そこまでついていけない難曲あるいは変拍子でもなく、
そのぽい曲もファンク色は、あまりなくむしろ現代音楽ぽい。
ギリギリ楽しめる範囲で暴れてて、絶妙なバランスを保ってる。
もちろん、オズビー&コールマンの絡みは楽しいし、
主役のミシェルも、かなりアグレッシヴなピアノプレイで飽きさせない。
もちろん、テリ・リン・キャリントンの技も冴え、
テクニカルな楽曲も難なくこなす。
3曲目では、ドラム・ソロも入り聴きどころもあり。
そして、アンソニー・コックスのベース音は、全体をまとめる温かさを持っている。
スティーヴ・コールマンらとの共演が多く、最近あまり名を聞かない彼女、
わりと最近では、こんな作品にも顔を出している。
サブスクでも数えるほどしか作品が見つけられないのが残念だ。
残念ながら、Youtubeにこのアルバム関係なかったんで、
グレッグ・オズビーとアンソニー・コックスがいっしょに演ってる動画貼っときます ↓。