不思議な陶酔感を生むスティーヴ・コールマン仕込みのオカザキ流ファンク。
This is Okazaki’s style of funk with a Steve Coleman touch that creates a strange sense of euphoria.
Miles Okazaki / Trickster / 2017
Guitar, Composed, Producer, Design, Photography By– Miles Okazaki
Bass – Anthony Tidd
Drums – Sean Rickman
Piano – Craig Taborn
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JazzDog’s Rating ☆☆☆☆
Degree of
Contemporary / コンテンポラリー度 ☆☆☆
Thrilling Sounds / スリリング度 ☆☆☆
Advance / アドバンス度 ☆☆☆
Abstract / アブストラクト度 ☆☆☆
Feel good / ご機嫌度 ☆☆☆
Funky / ファンク度 ☆☆☆
Groove / グルーヴ度 ☆☆☆
Stylish cover arts / ジャケ買い度 ☆☆☆
きょうは、毛色の変わったギタリストのご紹介。
1974年生まれの日系人マイルス・オカザキ。
ホノルル出身の日系人の父とアメリカ人の母を持つ人。
サックス奏者M-Baseの中心人物スティーヴ・コールマンのバンドで活躍するギタリストだ。
コールマンのバンドのメンバーだけあって変態サウンドが炸裂する。
ウチのカミさんが「気が狂うから止めて〜!」というような音楽。
どの曲も拍がカウント出来ない(オイラには)ような変拍子で、
音の迷宮とでもいおうか、
細かなテクスチャーを織り重ねてゆくことでグルーヴが生まれてくる。
全部同じに聞こえそうなのに、全部違う(あたりまえか)。
それぞれに違うアイデア、構造があって飽きない。
というか、ついつい引き込まれる。
フリーなようなファンク。
フラメンコだったり幽玄(?)だったり色々な要素が現れては消え、
麻薬的な陶酔感をおぼえる。
ピアノのクレイグ・テイボーンが素晴らしく、ほぼタッグを組んで曲が出来上がっているといっても過言でもないくらいの貢献だ。
ドラムのショーン・リックマンとベースのアンソニー・ティッドが、鉄壁な(理解不能な)なリズムを築き、ファニーでファンクで不思議なグルーヴが生みだされる。
そうそう、このジャケットデザインもオカザキの手(オリガミは違った)による。
音楽といい、ジャケットデザインといい、
まさにオカザキは、Trickster(いたずら者)なのかもしれない。
おもしろそうな人。
残念なことに彼の音源は、サブスクリプションには少ない。
今後増えることを願ってる。