デンマークのベーシスト、モルテン・ハクスホルムのアルバム。
ジョナサン・クライスバーグ、アリ・ホーニグをフューチャー。
An album by Danish bassist Morten Haxholm.
Featuring Jonathan Kreisberg and Ari Hoenig.
Morten Haxholm Quartet / Equilibrium / 2013年
モルテン・ハクスホルム・カルテット / エクイリブリアム
Bass – Morten Haxholm
Drums – Ari Hoenig
Guitar – Jonathan Kreisberg
Tenor Saxophone – Frederick Menzies
Composed By – Morten Haxholm (Tracks: 1-4,6-7)
現代ジャズドラマー列伝 ≪ アリ・ホーニグの巻 ≫ 第6弾は、
デンマークのベーシスト、モルテン・ハクスホルムの作品。
ジョナサン・クライスバーグ、アリ・ホーニグをフューチャーしたアルバム。
そう、クライスバーグ× ホーニグは、昨日と同じ組みあわせ。
そりゃご機嫌に違いない。
オマケにドラマーがアリ・ホーニグだ、いいぞ!
どうやら彼もデンマークで、クラシック畑のサックス・プレイヤーみたい。
1曲目からカッコいい。
ギターのクライスバーグのアルバムか、てくらいギターが全面にフューチャーされている。
ただ、メンジーズの気合いが十二分に伝わって3者の絡みにニヤつく。
2・3曲目とギターとサックスのユニゾンで、ド直球コンテンポラリー。
初めて聴いたフレデリック・メンジーズは、そつなく端正でいい仕事してる。
2曲を除いてすべてオリジナルだけど、モルテン・ハクスホルムはいい曲書く。
もちろんホーニグらしさがところどころで顔を出すのがうれしいし、
クライスバーグは弾きまくりで絶好調。
もちょっと各自が弾ける瞬間があってもいいかなとは思うけど、
アルバムとしてなかなか完成度が高くてご機嫌だ。
一応クカルテットを名乗っているが、サックスの抜ける曲も多く、
それでも、十二分に聴かせてくれるギター・トリオとして成立している。
正統派のトリオ・スタイルでありながら、
クライスバーグの空間を大きく使ったアプローチというか、
その音色やフレーズから現代的な感覚がビシバシ伝わってきて心地よい。
Ari Hoening / アリ・ホーニグ
– 1973年、ペンシルベニア州フィラデルフィア生まれ –
父親は指揮者でクラシック歌手、母親はバイオリニストでピアニスト。6歳のときからバイオリンとピアノを習い始めた。12歳でドラムを始め14歳の時には地元のクラブで若いジャズミュージシャンたちと腕を磨く。フィラデルフィアの高校に進学し、そこで音楽理論や楽器演奏の技術を学び、卒業後NYへ。
メンバーと調和しながらも複雑なリズム、高度なコンビネーションを難なくこなし、誰よりもエモーショナルなプレイスタイルでグループを牽引し、聴衆を虜にする。また、マレットあるいは手や肘を使ったミュート&ベント奏法(トーキングドラムというか、ドラムでメロディを歌う奏法)を得意としており、さまざまな表情を見せるドラミングは圧巻。
数多くのレコーディングに参加し、自身のリーダーとしての作品も精力的にリリース。
また教育活動にも力を注いでいる。その高い演奏技術や独自のプレイスタイルによって、現代ジャズシーンで非常に重要な存在である。