めくるめく極彩色の新時代ジャズ・ギター ニル・フェルダーのサウンドに刮目!
Nir Felder / II
Guitar, Synthesizer – Nir Felder
Bass – Matt Penman
Drums – Jimmy MacBride
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JazzDog’s Rating ☆☆☆☆
Degree of
Contemporary / コンテンポラリー度 ☆☆
Thrilling Sounds / スリリング度 ☆☆☆
Advance / アドバンス度 ☆☆☆
Ambient / アンビエント度 ☆☆
きょうも、ギタリストでいこう!
すっかりこの人の新譜のこと忘れてた。
ニル・フェルダー、新世代ジャズ・ギタリストNo,1の呼び声高いお人。
ハッキリ言ってロック色満載。でも、それは前作からそうだけど、もっとロックだ。
ただ、ただ歪ませて弾きまくっているわけではない(弾きまくっているけど)。ドラムのリズムが8ビートだったり激しすぎるだけで、ギターや、楽曲のアンサンブルの中味がロックなワケではない(当たり前か!)。
基本、ベースのマット・ペンマンとドラムのジミー・マクブライドでのトリオ編成なんだけど、ギターやシンセのオーバーダビング&ポストプロダクション(録音後の編集)あり。
普通のジャズ・ギター・サウンドがモノクロームかセピアだとしたら、ニル・フェルダーのサウンドは、まさしく極彩色。
そして、このサウンドにマット・ペンマンのウッド・ベースという組み合わせが、エグい!
楽曲ごとのアイデアや構成は、ものすごくアイデアに満ちていて、一口にロックとか口に出来ない複雑さがおもしろすぎる。
たぶん、後半にいくにしたがって無茶苦茶おもしろくなってゆくアルバム。
だんだん、付き合い方がわかってゆく。
ギターだけ聴く(聴こうとする)とジャズに聴こえるところもあるのに、グルーヴはロックだったりトニー・ウィリアムスだったり目まぐるしく変化する。これこそが、ハイブリッドなのかもしれない。
やってることは、よくわからんが、とにかくカッコいい。
前作から6年ぶりの作品だけど、その間にいろんなアルバムに客演しまくってる様子からして、やはりミュージシャンには彼の価値、魅力がハッキリ分かっているのかね。
ジャズでも、ロックでも、矢でも鉄砲でも持ってきやがれな新時代ジャズ・ギター。